ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

2020-01-01から1年間の記事一覧

映画部活動報告「海辺の映画館/キネマの玉手箱」

「海辺の映画館/キネマの玉手箱」観ました。 「また見つかった。 何がだ? 永遠」 2020年4月10日公開初日。この日大林宣彦監督が亡くなった。 20年ぶりに監督の故郷である広島県尾道市を舞台に撮られた作品。リアルタイムでは無かったけれど、初期の尾道三部…

映画部活動報告「ディック・ロングはなぜ死んだのか?」

「ディック・ロングはなぜ死んだのか?」観ました。 アメリカ南部の片田舎。ある夜、地元の救急病院の前に打ち捨てられていた瀕死の男。 たまたま発見した勤務医の処置の甲斐もなく、逝ってしまった、血まみれの男。 一体彼に何があったのか? (※注意!やん…

映画部活動報告「アルプススタンドのはしの方」

「アルプススタンドのはしの方」観ました。 2016年、第63回全国高校演劇大会最優秀賞(文部科学大臣賞)受賞作品。 兵庫県東播磨高校演劇部が上演。以降全国の高校で上演され続け、浅草九劇での舞台化を経て同キャストで映画化された。原作藪博晶(東播磨高…

映画部活動報告「はちどり」

「はちどり」観ました。 1994年、韓国ソウル。14歳の少女ウニ。 餅屋を営む両親。兄と姉の5人家族。 女子校に通い。いつもつるんでいる他校の親友。淡くときめくボーイフレンド。 一見キラキラした毎日だけれど。 実は両親の見えない所で兄から暴力を受け。…

映画部活動報告「リトル・ジョー」

「リトル・ジョー」観ました。 「その花は人を幸福にする」。 とあるバイオ植物研究所。新種の花の開発に携わる研究者アリス。一人息子のジョーと暮らすシングルマザーの彼女が現在開発に取り組んでいるのは『持ち主に幸福をもたらす花』。 その深紅の花は持…

映画部活動報告「悪人伝」

「悪人伝」観ました。 「極悪組長×暴力刑事×無差別殺人鬼」 韓国が生んだ、新しいタイプのアイドル(当方しか言ってない)マ・ドンソク。 「アジア版ハルク」と言わしめた(誰に?)、鍛え上げた重厚な体格。アンタッチャブルなビジュアル…なのに何故かキュ…

映画部活動報告「アングスト/不安」

「アングスト/不安」観ました。 「本物の《異常》が今、放たれる。」 1983年オーストラリア公開。1980年にオーストリアで殺人鬼ヴェルナー・クニ―セクが起こした一家殺人事件を題材にした作品。本国ではわずか上映一週間で打ち切り。その他の国でも上映禁止…

映画部活動報告「サンダーロード」

「サンダーロード」観ました。 テキサス州。警察官ジムの愛する母親が亡くなった。葬儀で母が好きだったブルース・スプリングスティーンの『涙のサンダーロード』を流そうとするが、持参した娘のラジカセの調子が悪く、再生することが出来ない。 無言のまま…

映画部活動報告「その手に触れるまで」

「その手に触れるまで」観ました。 ベルギー。主人公アメッドはつい最近までゲームに夢中だった13歳の少年。 しかし、近所の食品店を営むイスラム教の導師に出会ってからはすっかり教えに感化され。兄と共に足しげくモスクに通っていた。 次第に思考が過激に…

映画部活動報告「ルース・エドガー」

「ルース・エドガー」観ました。 17歳。黒人の高校生ルース。 オバマの再来と呼ばれ、誰からも称賛される少年はいったい何者なのか。 完璧な優等生か、それとも恐ろしい怪物か? ~劇場チラシより抜粋~ アフリカ、エリトリア出身の黒人、ルース・エドガー。…

映画部活動報告「在りし日の歌」

「在りし日の歌」観ました。 改革開放後、激動の30年を過ごした中国。『一人っ子政策』が進められた1980年代。国有企業の民営化推進で経済成長を遂げた1990年代。そして2010年。 1986年。中国の地方都市にある国有企業の工場に勤めるヤオジュンとリーユン夫…

映画部活動報告「未成年」

「未成年」観ました。 お父さんが不倫している。同級生のお母さんと。 韓国。裕福な家庭で両親から愛されて育てられてきた女子高生ジュリは、とあるきっかけで父親の不倫を知ってしまう。しかも相手は同じ高校に通う問題児の同級生、ユナの母親。 未成年でユ…

映画部活動報告「暗数殺人」

「暗数殺人」観ました。 韓国で実際に起きた事件を基に、とある殺人犯と未解決事件を追う刑事を描いた作品。監督、キム・テギュン。 麻薬捜査官のキム・ヒョンミン刑事(キム・ユンソク)。馴染みの情報屋経由で知り合ったカン・テオ(チュ・ジフン)と初めて接…

映画部活動報告「デッド・ドント・ダイ」

「デッド・ドント・ダイ」観ました。 アメリカ。田舎町センターヴィル。 のどかな田舎町には三人しか警察官が常駐していない。けれどそれで十分。個性的な住民達が各々自由に暮らしながらも大きな摩擦は起きず。それがこの町の日常だった。 とはいえ。最近は…

映画部活動報告「恐竜が教えてくれたこと」

「恐竜が教えてくれたこと」観ました。 オランダ。アンナ・ウォルツの児童文学『ぼくとテスの秘密の七日間』の映画化。 一週間の夏季休暇を楽しむため、オランダ北部のテルスへリング島にやって来たサム。 海で父親と兄と戯れながらも、ふと「地球最後の恐竜…

映画部活動報告「AKIRA」

「AKIRA」観ました。 「アキラくんが…。夢をみたの。人がいっぱい死んで。街が壊れて…。」 1982年~1990年ヤングマガジンにて連載された同名漫画を、原作者である大友克洋が総指揮を取って1988年に映画化。 製作期間3年、総製作費10億という規格外。後に名を…

映画部活動報告「復活の日」

「復活の日」観ました。 「1982年秋、世界は死滅した。南極大陸に863名を残して。」 「どんな事にだって終わりはある。どんな終わり方をするかだ。」 「愛は人類を救えるか。」 1980年公開。原作小松左京。制作角川春樹。監督深作欣二。撮影木村大作。主演草…

番外編:酔いどれの唄

当方は酒に酔っている。己にではない。 当方が映画館で映画を観なくなってから、約一月が経った。 馴染みの映画館が軒並み店を閉め。その動向にさめざめと泣いてから約一月。 当方は先程自転車に飛び乗り酒を買い(酒屋自販機)に向かっていた。 思いつく限り…

映画部活動報告「娘は戦場で生まれた」

「娘は戦場で生まれた」観ました。 いまだ解決の見えない戦地シリア。 その地で2012年から都市アレッポ陥落までの2016年の間カメラを回した女性、ワアド。 彼女はジャーナリストであり、アレッポに最後まで存在した病院の医師ハムザの妻であり、そして小さな…

映画部活動報告「人間の時間」

「人間の時間」観ました。 韓国。キム・ギドク監督作品。 退役した軍艦。そこに乗り合わせた、様々な年齢と職業の人たち。彼らを乗せて海原へ出発したクルーズの旅は、早々から不穏な空気に包まれていた。 そんな中。ある朝突然異次元の世界に辿り着いてしま…

映画部活動報告「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」

「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」観ました。 ゴッサムシティ。ジョーカーと破局し、傷心を癒すべくいつにも増して大暴れしていたハーレイ・クイン。 いつだって好き勝手な事をしていた。なのに誰からも許されてきた。けれどそれは「ジョーカーの彼女だか…

映画部活動報告「プリズン・サークル」

「プリズン・サークル」観ました。 『島根県あさひ社会促進センター』2008年10月に開設された官(国)民(民間事業)協働の新しい刑務所。犯罪傾向の進んでいない男子受刑者等約2000名が収容されている。 日本には他にもいくつか官民協働型の刑務所が存在す…

映画部活動報告「PMC ザ・バンカー」

「PMC ザ・バンカー」観ました。 韓国。『テロ・ライブ』のキム・ビョンウ監督作品。 韓国と北朝鮮の軍事境界線。その地下30メートルに広がる巨大地下要塞(バンカー)。そこに集まった民間軍事会社(PMC)の傭兵13人を取りまとめる隊長エイハブ(ハ・ジョン…

映画部活動報告「レ・ミゼラブル」

「レ・ミゼラブル」観ました。 「悪い草も悪い人も居ない 育てる者が悪いのだ」 ヴィクトル・ユゴー/レ・ミゼラブル。 フランス。レ・ミゼラブルの舞台となった、パリ郊外の都市モンフェルメイユ。しかし現代では移民や低所得者が多く住む危険な犯罪多発地…

映画部活動報告「ジュディ 虹の彼方に」

「ジュディ 虹の彼方に」観ました。 1969年6月22日。鎮静剤の過剰摂取によって亡くなった、フランセス・エセル・ガム。 彼女の芸名はジュディ・ガーランド。誰もが知っている『オズの魔法使』のドロシー。47歳だった。 1939年公開『オズの魔法使』(MGM)。…

映画部活動報告「スウィング・キッズ」

「スウィング・キッズ」観ました。 韓国。『サニー 永遠の仲間たち』のカン・ヒョンチョル監督最新作。 1951年。朝鮮戦争当時、最大規模だった巨済捕虜収容所。新しく赴任してきた所長による、対外的なイメージメイキングの為に、捕虜たちによるダンスチーム…

映画部活動報告「音楽」

「音楽」観ました。 大橋裕之原作漫画『音楽と漫画』のアニメ映画化。 岩井澤健治監督が7年の月日を掛け、40000枚超の作画を全て手書きで製作した。71分。 「何だか凄いやつが来るなこれ。」 劇場予告編で観て気になって。「ヴィレッジヴァンガードとかのオ…

映画部活動報告「ミッドサマー」

「ミッドサマー」観ました。 「ようこそ!私たちの祝祭へ!」 2018年の長編映画『へレディタリー/継承』が高く評価された、アリ・アスター監督の最新作は"フェスティバル・スリラー”。 2020年2月21日日本公開。少し経った現在、色んな人が考察を述べている…

映画部活動報告「スピリッツ・オブ・ジ・エア」

「スピリッツ・オブ・ジ・エア」観ました。 1988年公開。アレックス・プロヤス監督伝説のデビュー作品。 製作に4年半。公開された年のオーストラリア・アカデミー賞で最優秀美術賞、最優秀衣装賞にノミネート。第一回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で…

映画部活動報告「彼らは生きていた」

「彼らは生きていた」観ました。 2018年。第一次世界大戦終結100周年を記念とした事業として、2018年10月のBFIロンドン映画祭での上映を目的として制作された作品。 イギリス帝国戦争博物館に所蔵されていた、第一次世界大戦中の西部戦線で撮影された膨大な…