ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」

ゴジラ  キング・オブ・モンスターズ」映画部部長と観ました。
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ゴジラVSムートー」の戦いから5年。巨大怪物の存在が人類に周知された世界。

秘密裏に怪獣を調査していた『モナーク社』は、政府や世論から対応等についてバッシングを受けていた。

そんな時。中国雲南省にあるモナーク基地から、怪獣と交信する装置『オルカ』と、その開発者である女性学者エマ、娘マディソンの二人が環境テロリスト・アランに奪われる。

『オルカ』を手にしたテロリスト達の向かった先。北極にあるモナーク基地。そこには『モンスター・ゼロ』が眠っていた。

『モンスター・ゼロ=キングギドラ』の覚醒。続けて『炎の悪魔=ラドン』。幾つかの巨大怪獣が次々覚醒。跋扈する世界。人類の終わりが始まった…そんな絶望の中。救世主『ゴジラ』が現れた。

 

ゴジラの公開初日、観に行きませんか?」「金曜日やろ?平日は無理。」

もう10年以上の付き合いになる、映画部長。年二回行われていた映画部活動『上半期総括』『年間総括』もご無沙汰。ここ数年でお忙しくなった部長とは段々会う機会が無くなり。と言っても細々と最近観た映画の感想をメールで送り合う。そんな事は続けていました。(当方のメールタイトルが『映画部活動報告』です。)

滅多に会わない我々が上記総括以外で会っていた活動。それが『ゴジラ映画鑑賞』。

モンスターバースシリーズの一作目、所謂ギャレス版ゴジラこと『GODZILLA ゴジラ』。庵野秀明版『シン・ゴジラ』。これらを二人で観ていたのもあって。誘ってみた当方。断られ。

「そうですか。残念です。ネタバレしないように気を付けますね。」そう送り、さあどこでどう観ようかと調べていた夜中。

「レイトショーなら行けるかと。」

結果。映画部長の職場近くの、郊外の映画館にて無事初日鑑賞する事が出来ました。

 

公開から一週間以上が経過。色んな人が色んな感想や解釈を語るのをぼんやり見ていた当方。いい加減だらけ癖が付きますので、纏まりが無いまま書いていきますが。

 

今回のゴジラについて。怪獣そのものを悪く言う声は殆ど無い。寧ろほぼ諸手の称賛。

確かに動きが滑らかで迫力があった。

そしてモスラの美しさよ。流石『怪獣の女王』。神々しさまで携えて。そして想像以上に大健闘。もっと弱々しいと思っていたので。

ラドンに関しては…要らない気もしたけれど。モンスターバースでは雑魚かもしれないけれど、人間にとってはやっぱり脅威。

キングギドラって前からああいう感じ?」「自分の知る限りあいつが良い奴やった事は無い。」「頭取れてもまた生えてくるって、無敵すぎへん?」「あいつ宇宙怪獣やからな。」

憎たらしい。最早清々しいまでの悪役、キングギドラゴジラと唯一タイマン張れる怪獣。そんな二体の『キング・オブ・モンスター』を巡る戦い。

「ところで。『ゴジラの通った後は絶滅危惧種が復活』とか。ゴジラ一体何者やねん。」

 

誰もが大絶賛の怪獣パートと引き換え。賛否両論、寧ろ否のご意見ご感想が多かった人間パート。

「あの家族の話。要らんな。」

話を牽引する上で、何らかの人間ドラマも必要。そう思ってはいても。何かもう…ちぐはぐすぎて。

5年前。『ゴジラVSムートー』で壊滅状態に陥ったサンフランシスコ。そこでバラバラになってしまった家族。

我が子を失った傷みから離婚した夫婦。-の壮大な夫婦喧嘩ともとれる茶番劇。

 

大体、何なんですか『モナーク社』って。

「太古の世界は巨大怪獣達に支配されていた。」そのレギュレーションは分かる。「その怪獣達は今、長い眠りについている。」それも結構。けれど「そんな怪獣達を秘密裏に調査している会社があった。」からもやもやと疑問が渦巻いてくる。それ、どこが母体の団体なの。国営じゃないの?「モナーク基地云々。」全世界にどでかい基地を配置。。陸海空を移動するツールも武器も配備。しかも原子力が動力の武器。ヤバい。ヤバ過ぎる。

「どんなブラック企業だよ…。」けれど。モナーク社の最も危ない所は『所属する研究者達』。人間がヤバい。悪の巣窟。

「我々は怪獣と共存すべきだ。怪獣を殺すな。怪獣にとって、我々人間こそがペットだ。」うっとりしながら発言する芹沢博士だって十分狂っているけれど。今回この事態を引き起こしたあの科学者だってとんだマッドサイエンスト。「私達人間は増えすぎたの。だから怪獣達にある程度処分してもらわないと。」

稚拙~。どこの少年少女漫画の悪役だよ。その割には己の家族がやられそうになったら装備品奪って助けに行ってるし。もう…信念がブレブレ。

 

文句を言い出したらきりがありませんが。あの『オルカ』って何なんですか。

巨大怪獣達との交信機器。そこには彼らの鳴き声等が収録されていて、周波数を合わせ流す事で怪獣と会話の様な交信が出来ると。今回は主に「悪役怪獣の暴力性を煽る」目的で使われていましたが。

「巨大怪獣達が大暴れしている最中で怪獣には聞こえるって、どんな音波だよ。」「音に釣られるって、ゾンビか。」そしてそんな大層な機械でありながら動力は…電池?または充電式?見た目はでっかいパカパカラジオ。雑な管理故に、ティーンエイジャーに持っていかれ。しかも容易く操作される。何それ。

 

米軍の無駄死に‼振動や熱波等にもぶれない船体や車体、そして立位を保てる人類の強靭なコア。最後の最後まで自分に酔っていた芹沢博士。いつの間にか退場させられていた芹沢博士の相棒ヴィアイン。等々。疲れすぎて突っ込む事すら出来なくなった人間ドラマパート。

 

「うるせえ‼」「ごちゃごちゃ言うんじゃねえ‼」「いいんだよ!俺達が見たいのは怪獣なんだから‼」「雄叫びをあげながらぶつかり合う怪獣が見たい‼それが今見られているんやぞ‼」

賛否両論の賛の皆様。上げる声は涙からの最早悲鳴。

「俺たちが子供の頃見た怪獣映画。」「それからずっと待っていた怪獣映画を。今観ているんやぞ‼」

押し寄せる感情の波でもみくちゃになっている彼らを。離れた場所からぼんやり眺めている。

それが当方の今の立ち位置。

 

ゴジラ生誕65周年。今日まで公開された数多のゴジラ作品。それらをきっちり押さえてきた人達からすれば。踏襲された作りだった今作は堪らなかった。「人間パートの粗?違う違う。これはあの話のあの部分を持ってきていて…。」熱量が違う。

 

「『パシフィック・リム』。元々日本の怪獣マニアであるデル・トロ監督が思いっきりリスペクトして作って、日本でウケた。その流れに似ているな。」「一言で言うとオタク映画。」「オタクで何が悪い。」「ゴジラ好きが海外を越えた。そして海外には金があった。スケールが違う。」

 

「それ。浅瀬に居る当方にはもう何も語れないです。」

同じものを観たけれど。何だかもう佇むしかない。そんな状態の当方。

 

ところで。映画観賞後。じっくり感想を語り合うなんて暇は全く無かった映画部長と当方。何しろ観賞回はレイトショー。もう日付が変わる位の時間に映画部長の車に乗り込んだ二人。

「え。この車ナビ無いの。」

免許取得から二年目の映画部長の危険過ぎる運転。加えて当方もペーパードライバー。道が全然分からない。

前述の「キングギドラって~。」と「家族の話要らんな。」以外には「音楽が良かった。」「チャン・ツイィー可愛い。そしてあの双子設定。」「怪獣が多いとごちゃつくな。」と交わした程度。後は「ちょっとそのスマホ貸してよ。ナビするから。」「怖い。怖い。」「どこここ。」そんなてんやわんや。勿論無事に帰して頂きましたが。

 

モンスター・バースシリーズ。前二作と今作を観て思った事。

「見たいのは怪獣。そこがしっかりしているんやから。人間パートはオマケ。細かいゴタクを言うのは不粋。」「考えるな‼観ろ‼」

次回『ゴジラVSキングコング』も楽しみ。出来れば電車で行ける場所か明るい時間帯に観たいです。