ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「シェル・コレクター」

「シェル・コレクター」観ました。


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 「近年、リリーフランキーは安全パイとして使われすぎている。」「でも。やっぱり安定感があるからなあ。意外と何でも出来るし。しんみりキャラも。壊れたヤクザも。」昨年の映画部総括にて語られた、リリーフランキー竹中直人化を懸念する部長と当方の会話。

枯れた外見。ヒーリングボイス。でも絶対に安易に御されたりなんかしない。溢れるエロさ。アウトロー感。恐らく、多くの修羅場を越えての現在の柔らかさ。

リリーフランキーがサブカル界で愛されていた時代。ナンシー関と組んだりしていた時代。当方はそんな時代のエッセイは当時ボロボロになるくらい読みました。

そんな彼が。メインカルチャーに重宝される。そんな日が来るとは。

割に最近は分かりやすい悪者をイキイキと演じておられる事が多かったと記憶していますが。(アカデミー助演男優賞は「そして父になる」じゃなくて「凶悪」メインやろう!)今回は完全に枯れた老人。

盲目の貝類学者。沖縄の離島にて元船をリメイクした意識高い系の家に住み。

日々海辺を歩き回り、貝を収集。そんなある日。打ち上げられた中年女性を見つける。

寺島しのぶ

…頼んでいないのに脱いじゃう人。失礼ながら当方の認識としてはそう。今回もまた脱いでおられました。作中のリリーフランキーに同期して「やめろ…やめろ」と心の中でつぶやく当方。

巷で流行している、得体の知れない奇病。手足末端のしびれから、感覚を失っていく。後は痛み?皮膚がまだらに赤くなっていく等の症状。その辛さから自殺者も出ていると。

そんな奇病に侵され、絶望の淵に居た女。そんな彼女が、貝類学者宅に何故か生きて水槽に入れていたイモガイに噛まれてしまう。貝の毒によって昏睡状態に陥る女。

しかし。目覚めた女は奇病から完全回復していて。

イモガイ

実在する貝なんですね。巨大海洋生物恐怖症の当方は、全く興味の無いジャンルなんで無知でしたが。危険生物として紹介されていました。(そして巨大では無くても、心地良い画像では無いので即刻見なかった事にした当方)

この原作も未読ですが。つまりはイモガイの毒でマラリアを治したという設定のお話だと。成程。マラリアの特効薬が貝の毒なら、そりゃあ飛びつきますよ。

出会った頃。終始ポエミーな会話をしていた二人。なのに、奇病から解放された女はみるみる内に生気を取り戻し。というか図々しさMaxで貝類学者の生活を侵食していく。

何とか女を追い出し。穏やかな生活を取り戻したはず…だったのに。

奇病に対する光明を見つけたと押し寄せる人々。そして疎遠になっていた息子。

池松壮亮

ここ数年。すっかり当方の中の火野祥平枠の彼。まあ、寺島しのぶと同じカテゴリー俳優になりつつあったんですよ。(当方の中で)

まさか彼は脱がないだろうな…。という不安。でも、今回の彼はずっと服を着ておられました。

まあ。脱ぐとかどうとかじゃなくて。今回の池松壮亮のピエロ感。

猜疑心の強い当方にとって、うさん臭さしか無い池松壮亮。そしてその顛末。

「使えるモノは何でも使え。でも使われるな。」

 

当方は正直この原作は未読でして。なので、このお話の持つ元々の世界観、雰囲気は全く存じ上げないのですが。

「意外と説明しちゃうなあ~。」

先ほどの「使える~」といい。「あ。これってこういう事なんかなあ。」と思う事、結構作中で言っちゃうんですよね。言わなくていいのに。ゆるい作風に見せて、意外と言いたい事ははっきり言う。遊びは無い。

でも、全体の流れはざっくり。このアンバランス感。

このままと書いていくと、全部ネタバレした挙句だらついてしまうのでいい加減着地したいと思いますが。

近年。こういったまとまりのないカルト映画は希少だった。下手したらチャチになりかねない世界観。そこに重みを持たせるキャスティングリリーフランキー。(この貝類学者役を他に演じるとしたら、松尾スズキくらいだろうと思う当方)

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シンプルにしたら良いのに。何だか色々盛り込むテーマ。案の定未回収。

「結局、あの貝類学者事体が貝で。海で眠る貝の夢を見せていた作品。」という当方のポエム解釈。

ところで。当方が最もしっくりしなかった点。「そんな危険な貝を素手で掴む貝類学者。」ましてや、盲目。ハイリスクすぎる。

 

「貝が何故美味しいのか分かるか?」そう貝類学者は言ってましたが。

何故だか映画鑑賞後、食べたくなって「ハマグリそば」を食べた当方。

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そして美味。満足。