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ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「セトウツミ」

「セトウツミ」観ました。

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「ただ喋るだけの青春」

関西の。と言うか大阪の。堺の男子高校生二人が。放課後川辺でただ喋っているだけ。そんな日常。

 …大阪弁ってやつは、文字化すると非常に間延びするんでキツイんですが。一応当方も同郷の端くれとして今回チャレンジしてみたいと思います。

当方の心の昭和男女キャラ。「昭/あきら」と「和/かず」で。感想どうぞ。

 (昭)「堺ってあれやろ。堺市駅すぐのあそこやろ。ロケ地。」

(和)「懐かしい~とか。はしゃがれへんよなあ。だって、あそこ学生(当方の専門学校時代)の時、しんどいときにしか通らん所やったで」

(昭)「南海堺市駅からバスに乗って。目的地に行くその景色の鬱陶しい事。まさかそこが今回映画の舞台になるとはなあ。…しみじみせんけどな。」

(和)「大阪が舞台の映画って気になるやん。どれだけちゃんと大阪弁喋れるんかって。」

(昭)「昔はおっかしな大阪弁でやったりしてたもんな。そう思うたらやっぱりダウンタウンの東京進出がきっかけで。ほんで、ナイナイとかが東京に出たのもあって、大阪弁が方言では無くなったんやろうな。今全国区でも大阪芸人が大阪弁で話してるもん。って。でも、言うても菅田将暉って大阪やろ?」

(和)「まあな~。でも菅田君は箕面の子やろ。テンションは合うけれど、言うても元からあそこはそんな激しい大阪弁ちゃうやん」

(昭)「激しいて。堺、泉州か?あんなんあかんやろ。「メンチ切る」とか「ガタガタ言わす」とか「イてもうたる」とかやろ。それはあかん。流石に全国で市民権得てへんぞ。」

(和)「でもあれ堺が舞台なんやろ~。南海やったら、難波方面には日本のスラム街の西成もあるのに…。釜ヶ崎新今宮。」

 ちょっとストップ。

 この作品を語るにあたって、こんなディープ大阪情報は必要ありませんので。この話題は方向を変えさせて頂きますが。

 (昭)「でも、池松壮亮大阪弁もそんな嫌ちゃうかったよ。」

(和)「あの色んな女優さんと絡みすぎの子な。でもな。最近観てて思ってたんやけど。あの子、やっぱり現代の火野正平枠だけあって、喋り方がめっちゃ優しいねん。だから、大阪弁もおっとりしてんねん。何か心地良いねん。」


 (昭)「…実際、高校生の時って、しょうもないことばっかりしてたな。」

(和)「放課後。部活サボってな。部活の友達が誘いに来るのを必死に逃げて。ほんで帰りの途中のスーパーの前の自販機の前でひたすら他の友達と喋ったり。それかはよ帰って踊る大捜査線の再放送とか、ポパイのアニメとか、バットマンの再放送観たりするねん。」

(昭)「昼間散々喋ったのに、夜長電話とかしたな。話はしょうもないねん。何か話足りんくて。明日も明後日も会えるのに。」

(和)「でも。どうなんやろうな。」

(昭)「どういうこと?」

(和)「毎日会える。つまんない毎日。いつもの仲間。でもそれって、正味3年とかやん。学生の期間って、実際絶対終わるし。そう思ったらどんな過ごし方しようが、絶対リミットの時間だけは皆に平等なんよな。…それって、社会人には絶対無いで。」

(昭)「まあ。社会人もずっと同じメンツって事は無いから、どっかで振り返ったらここが切れ目やったんやなって思う所はあって。その積み重ねやけれども。」

(和)「うん。でもそれがはっきりしていたんが学生時代なんやなあって。だから、この映画の二人も。学生自分は日常やけれど、いつかこんな時間は取れなくなるし。そしたらこんな貴重な時間が愛おしくなるで。しかももう二度と手に入らへんからな。こんな時間と友達は。」

(昭)「うわ。青春の輝きってやつですか」

また。学生時代の親友が、ずっとずっと親友ではなかったりする。なんて儚い関係性。

 

(昭)「あの夏休みの話好きやったなあ~」

(和)「ずっとちっちゃく笑かしにかかっていたけれども。あの誕生日と猫の話には泣いたよ。」

(昭)「泣くよ!周りはいっこも泣いて無かったけれど。あれは猫を飼ってて、ほんでお別れした事のある人間は泣くやろう!俺も泣いたよ!」

(和)「またあのパフォーマーのピエロが」

(昭)(和)「宇野ちん!」

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(昭)「『ぼっちゃん』繋がりなんかなあ。宇野祥平氏。そう思ったら、監督のふり幅凄い。宇野ちんかてリアルは大阪人やのに、あのよう分からん出身国。」

(和)「本当は映画にしなくてもいいんよな。ひっそりと夜にテレビで流れるショートコントでも良くて。」

(昭)「オー!マイキー!みたいな?でもだらだら毎週観れる安心感より、スパっと観きれるこの潔さの方が後に残るのかもよ」

 

まあ。兎も角。いくらでも語れる「セトウツミ」な訳ですが。

 

「平凡で。しょうもない。でも取返しの付かない青春を。あの川辺で。」

 

胸がなんだか熱くなりながら。そんな平凡なあの川辺を知っていながら。

 「あの時は閉じ込めているから。会わんでよろしい。」

 ぞっとするほどバッサリ。その蓋を開けなかった現在の当方。だって。取返しが付かないから。あのときはあのときでしんどいことも沢山あった。でも俯瞰で見たら、何かキラキラして見える。甘酸っぱい思い出。

それを大人は知っているから。


 青春って。そういうもんですよ。