映画部活動報告「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」
「バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生」観ました。
「世紀の大戦。人間対神。」
そんな煽りでやっていた今作。
鍵っ子だった当方と妹。学校から帰った夕暮れ。二人でよく見た、ローカルテレビでやっていた「ポパイ」「奥さまは魔女」そして「バットマン」
当方はそんなお馬鹿なバットマンが大好きでしてね。そして…歴代バットマンは概ね好きなんです。
例えば。
「バットマンリターンズ」あのペンギンの哀しさに泣いた中学生の当方。キャットウーマンも可愛かった。
ジョーカーの悪も段違いのノーラン版。「ダークナイト」
そんなバットマン愛を持って。不安を感じながら迎えた初日公開日。
「こんなバットマンは嫌だ」
叫びだしたいようなやるせなさを抱え、帰路についた当方。
正義の為に戦うスーパーマン。でもその力は強大過ぎて。ゴジラ化し、街を破壊する事必須の戦い。
自社ビルを破壊され、逃げ惑う人々を前に怒りがこみ上げるバットマン。
明らかに911後のアメリカ心理。
「あいつのやってる事は正義か?」
スーパーマンの存在価値に疑問を持つ分子。天変地異、人災。そして地球外生命体。あらゆる災害にオールマイティーに対応するスーパーマン。でもその力の極端さ。
救われる者の影に、必ず発生する新たな被害者。
「あいつ…要るの?」
そもそも得体の知れない惑星から来た宇宙人。そんな者に微調整の効かない力で守って貰わなければいけないの?人類って。警察とか、軍隊とか何なの?税金まで払っているのに?て言うか、あいつに人権とか適応されるの?
でも。実際に救済された者も居る。そんな拮抗する、グラグラに揺れる世論。思いっきり「スーパーマン反対派」のバットマン。そして傷つくスーパーマン。
「鉄仮面伝説」
完全に視野の狭まったバットマンとスーパーマン。そのどちらもの視界に入り。焚き付け、たぶらかす、若い社長。
「こいつが一番凄いんだよな…。」
だって。金持ちコスプレ変態と、宇宙人とどちらもを手玉に取るって。超早口のイカれた口調で。
今回の作品で、当方が唯一好きになれた狂言回し。
人外の力を持った二人が相対するなか、水面下で動く「地球外生命体」を操るライトな悪役。
ここからが、おそらく「今回のバットマンVSスーパーマンをイエスと思えるかアウトとするか」の分かれ道。
イエスとなる要因。(推測)
「やっぱりアクションの鋭さ。激しさ。ここからは怒涛の見せ場ショット。カットも一々決めまくっていて様になる。これぞアメリカンコメディの実写化。」
しかし。残念ながら。当方はアウト派でして。
「街を崩壊するスーパーマンを憎むバットマンを正当とするならば。最後の戦いは何だ。」
「意見ブレブレ」
「一人はみんなのために。みんなは一人のために。という正義感(三銃士なんで、これは違いますがね)なのだとしたら。(言ってませんけれどもね)ここでの『一人』と『みんな』は何なんだ。母親は偉大ではあるけれども、それは皆を、映画作品内で言う1時間前位の貴方を納得させられるのか」
「一瞬で仲間になる茶番。ただ同じ名前というだけで」
「だから~。アメリカ人の核に対する楽観は一体何なんだ」
唯一のヒロイン。ワンダーウーマンに対し「何もったいぶってんの。そして貴方が何してくれたっていうの。」冷たい当方。
スーパーマンに対する思い?元々無いんで…「正統派男前やなあ。でも、眼鏡だけで変装は無いやろう」くらい。
(うん。違う人ですわ。これは)
ロビンという相棒は居たけれど。基本的には孤独な印象だったバットマン。ゴッサムシティーでペンギン、ジョーカー、キャットウーマンと遊んでいる時が好きすぎて。やっぱり他のキャラクターとつるんで欲しく無かったし…いわゆるアベンジャーズ化は嫌でした。
「スケールの広がり方が強引なんやなあ…。」
「ああ。バットマン。ロビンと全身タイツの。BOMBとか字が出るやつな」先日妹に聞いたら速攻帰ってきた返事。ほっとしてしまった当方。