ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス」

HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス」観ました。


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変態仮面かあ…。懐かしい。数年前。あの休日の昼下がり。一人で何となく観に行った変態仮面。チープでキッチュなコメディ映画。なのに、何故か主人公の肉体改造だけは完璧で…全身の力を抜いて楽しめた映画。」

変態仮面の全力投球と、いじらしい童貞感に目を細め。偽変態仮面に笑い。ラスボスには若干げんなりし。

「パンフレットは作っておりません」

えっ!となった、まさかのパンフレット無し映画。…低予算ってやつ…ですか?

主人公を演じた鈴木亮平

「役作りは肉体改造から」なのか、やたらと役柄によってのウエイト調整が極端で。
なのに、そのいかつい顔と体とは裏腹に、優しく純粋で、真っ直ぐな役が多く。

すっかり好感度の高い、知的で繊細な印象の鈴木亮平

映画部でも一目置く(どうだって良いでしょうがね)気になる役者さん枠。

(本当にどうでも良いでしょうがね。池脇千鶴とか、宇野祥平もその枠なんですよ)

ですが。

あくまでも、当方が鈴木亮平を意識したのは「変態仮面」から。

変態仮面ありきでないと、当方の鈴木亮平語りは始まらないんです。

「原作の大ファンであった小栗旬が脚本協力、企画が進行」「小栗旬の友人であった鈴木亮平に白羽の矢が立った」
「ストイックな肉体改造」云々。前作での当方のネット調べ。

キャラクターの濃い両親と、がたいが良くて正義感が強いけれど小心者な主人公。色丞狂介。

転校生の美少女愛子ちゃんに一目惚れ。

ある日ピンチに陥る愛子ちゃん。
そして何故か女性の使用済みパンティーを被ると変身する力を得た狂介。

時を同じくして、何故か現れる敵対勢力。

何とも馬鹿馬鹿しい悩み。そしてどんちゃん騒ぎ。

小規模上映でありながら、口コミで広がる変態仮面の評判。そして今回の続編。

まあ。基本的な構造としては、前作と何らお変わりなく。安定の脱力感。

大学生となった二人。
前作でラスボスを倒した為、愛子ちゃんに「もう変態仮面にはならない」と誓う狂介。

でも。倒した筈のアイツは生きていた。

送り込まれる刺客。そして狂介にとって、変身必須アイテム「パンティー」の危機。何と女性のパンティーが根こそぎ奪われる事態。そして狙われる愛子ちゃん。

果たして狂介は世界中の女性のパンティーを、そして愛子ちゃんを守る事が出来るのか?

…スケールが上がったんだか何なんだか。

(当方のデバイスでも、始めて打った「パンティー」という言葉。普段口には出さないランゲージ。恥ずかしい…。)

高校生役がキツかった鈴木亮平。大学生もやっぱり厳しい。でもいい。そこはもういい。

だって、やっぱり彼にしか変態仮面は出来ないから。

今回もきっちり体を仕上げていました。最早笑えない位に。

愛子ちゃん。大概な無茶振り。決め付け。我が儘。まあでも可愛いから…。清水富美加も、当方にとっては変態仮面から。今やよく見かけますがね。

安定のムロツヨシ。何であんなにナチュラルなんやろう…。荒唐無稽な世界にしっかり嵌まる。余裕すら感じる演技。

そして安田顕

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前作の「偽変態仮面」の破壊力。
「大好き!」と言うしかない。もう圧倒的な当方のツボキャラクター。

もう、あの引き出しを見てしまったら…安田顕は見逃せないですよ。

今回も「変態仙人」を生き生きと演じておられました。(当方は、やっぱり偽変態仮面が一番ですが)

新しいメンバーとして、柳楽優弥水崎綾女

柳楽優弥のポテンシャルの高さは伝わりました。
「久しぶりに見たけれど…あいつ出来るな」という。
あのハイテンションの時より、真面目君の時の演技をもっと見たかった。ムロツヨシとの掛け合いとかも、ぐっと来ましたよ。

水崎綾女。あのお色気作戦。赤子の手を捻る如く、当方は瞬殺されますね。
彼女は「赤×ピンク」から当方の注目枠。お色気要員が多過ぎですが。

マーベル愛?そういうのを見せている様で、微妙なチープ感。明らかにNYでやっていない撮影。

まあ。前作に引き続き「馬鹿馬鹿しい事も全力投球すると、最早違うステージに行くんだな」を体現した映画でした。


ところで。あまりにも「変態」「パンティー」を言い過ぎて、ゲシュタルト崩壊を起こしているこの作品。

「格好はあれやけれど…。あんた別に変態じゃ無いよ」と真面目に思っていた当方ですが。

作中で停電が起きるシーン。
ハイテンションの片瀬那奈(母親でSM嬢)がロウソク持って狂介の部屋に来るんですね。

ひとしきり騒いでから「ほら。ついでに。どこにたらして欲しいんだ~い。」と言い。「ええ~。もう仕方無いな~。」と答えながらしぶしぶ服を脱ぎ始めた狂介に。

「その親子はおかしい」

と、彼等は普段一体何をしているのかと胸が高な…ざわついた当方。


あくまでも、三部作のつもりで製作しているらしい「変態仮面」シリーズ。

次回作が楽しみ。全身の力を抜いて待つ所存です。

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