ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「COMET コメット」

「COMET コメット」観ました。

f:id:watanabeseijin:20160107074927j:plain

「恐らく当方は弱っている…。」

彗星が降る夜。恋に落ちた二人。
倦怠期。友人の結婚式に向かわないといけないのに、ぐだぐだと言い合う「終わりの始まりの日」。
別れて。また再会し、二人で北に向かった電車。
決定的な別れ。
そして、今また対峙する二人。

あるカップルの6年を、ランダムにシャッフルして繰り広げる。

幸せな時期。翳りが見え出す時期。出逢いと別れを繰り返す二人。それを繰り返す内に紛れ込むパラレルワールド

一体、二人が幸せになる世界はどこなのか?

パラレルワールド」というキーワードが大好物。ただそれだけで、予備知識無く観に行ってきました。

f:id:watanabeseijin:20160107213524j:plain

いやあ…。もうね…。

疲れきった当方のやらかい所を余すこと無く締め付ける。

「もう…さっきから死なない所にばかり甘い玉を撃つんじゃない!撃て!撃つなら一思いに心の臓を撃て‼」(手負いの熊状態)

「彗星が降る夜に出会う」
f:id:watanabeseijin:20160107213822j:plain

もう、あの夜のエピソードだけで当方のスイートボルテージが瞬間で飽和し崩壊‼
あんなの…。あんなのがもし身の上に起きたら。即日に命を落としたとしても、当方は一寸の後悔もしないよ。

(ただ。一つだけ言わせて頂きたい。眼鏡を掛けるなら、度を入れてくれよ女子!以上!)

「愛を信じる君と、愛を信じない僕とで付き合わないか?」

「嬉しくて泣くことがある?」

くうう!血中アルコール濃度を限りなく高めないと。当方は素面ではこんな事言えませんよ。

でも、幸せ100%のそのエピソード以外に忍び寄る「終わりの影」。

パラレルワールドという謳い文句。確かに時系列では語られない二人の時間。でも。

意外と内容は分かりやすいんですよ。
ボーイ・ミッツ・ガールなんで。

結局は「愛をずっと信じて夢見ているのは男で。女は早くに夢から覚める。」「二人の愛の飽和点がずれると、もう二度と愛は掴まらない。」「失って初めて見苦しく永遠を望む男。でも、女は振り返らない。」その繰り返し。

「一瞬触れる様で、結局反対側にまた弾かれてしまう。まるで双曲線のグラフの様に…。双曲線⁉」
f:id:watanabeseijin:20160107221611j:plain

まずいまずい。壊滅的な数学成績のせいで、単位を落としかけた過去を思い出す当方。この手のグラフはグラフィックスとしか見ていなかったので、何一つ説明は出来ませんよ。(順列という試験で1から100まで足した当方。学生さんよ!でも、当方は現在社会で何不自由無く生きている。…生きているよ‼)

あの幸せインパクトで語られる出逢いの強さ。

でも、あの「終わりの始まり」のエピソードもかなり痛々しく刺さってくる。

「大して仲良くもない友人の、下らないシバリの結婚式にカップルで招待される」「絶対に自分達と比較する事になる、これから参加する結婚式」「行きたくない」「女の20代は貴重」「結婚したい」
「でも、煮え切らない彼氏」

そりゃあ、イライラしますよ。マリファナで軽く飛びたい位に。

「結婚したいとは思っている」「指輪も準備している」「でも、プロポーズはきちんとしたい。こういう、下着姿で不機嫌に絡んでくる彼女じゃない時に。」

絶対にハッピーエンドに持ち込めたあの日。なのに、実際のボタンの掛け違い。やらかしてしまった、ささいながらも重大な失敗。

「アイター!」心の中で叫ぶ当方。


でも、他のあの日だって。

あの日。あの日。あの日。

一体どの日にどうしていたら良かったのか?

取り返したいのはいつの日か?

そして、あの日は本物か?

「カップルには一つ嘘が必要だ」「何故?」
あの日々は本物か?にせ物か?二つある太陽は?

ネタバレは本位ではありませんので。ここいらで止めますが。


最後をどう捉えるのか。

当方は、単純に胸が熱くなりましたがね。

f:id:watanabeseijin:20160107231602j:plain