映画部活動報告「COMET コメット」
「COMET コメット」観ました。
「恐らく当方は弱っている…。」
彗星が降る夜。恋に落ちた二人。
倦怠期。友人の結婚式に向かわないといけないのに、ぐだぐだと言い合う「終わりの始まりの日」。
別れて。また再会し、二人で北に向かった電車。
決定的な別れ。
そして、今また対峙する二人。
あるカップルの6年を、ランダムにシャッフルして繰り広げる。
幸せな時期。翳りが見え出す時期。出逢いと別れを繰り返す二人。それを繰り返す内に紛れ込むパラレルワールド。
一体、二人が幸せになる世界はどこなのか?
「パラレルワールド」というキーワードが大好物。ただそれだけで、予備知識無く観に行ってきました。
いやあ…。もうね…。
疲れきった当方のやらかい所を余すこと無く締め付ける。
「もう…さっきから死なない所にばかり甘い玉を撃つんじゃない!撃て!撃つなら一思いに心の臓を撃て‼」(手負いの熊状態)
「彗星が降る夜に出会う」
もう、あの夜のエピソードだけで当方のスイートボルテージが瞬間で飽和し崩壊‼
あんなの…。あんなのがもし身の上に起きたら。即日に命を落としたとしても、当方は一寸の後悔もしないよ。
(ただ。一つだけ言わせて頂きたい。眼鏡を掛けるなら、度を入れてくれよ女子!以上!)
「愛を信じる君と、愛を信じない僕とで付き合わないか?」
「嬉しくて泣くことがある?」
くうう!血中アルコール濃度を限りなく高めないと。当方は素面ではこんな事言えませんよ。
でも、幸せ100%のそのエピソード以外に忍び寄る「終わりの影」。
パラレルワールドという謳い文句。確かに時系列では語られない二人の時間。でも。
意外と内容は分かりやすいんですよ。
ボーイ・ミッツ・ガールなんで。
結局は「愛をずっと信じて夢見ているのは男で。女は早くに夢から覚める。」「二人の愛の飽和点がずれると、もう二度と愛は掴まらない。」「失って初めて見苦しく永遠を望む男。でも、女は振り返らない。」その繰り返し。
「一瞬触れる様で、結局反対側にまた弾かれてしまう。まるで双曲線のグラフの様に…。双曲線⁉」
まずいまずい。壊滅的な数学成績のせいで、単位を落としかけた過去を思い出す当方。この手のグラフはグラフィックスとしか見ていなかったので、何一つ説明は出来ませんよ。(順列という試験で1から100まで足した当方。学生さんよ!でも、当方は現在社会で何不自由無く生きている。…生きているよ‼)
あの幸せインパクトで語られる出逢いの強さ。
でも、あの「終わりの始まり」のエピソードもかなり痛々しく刺さってくる。
「大して仲良くもない友人の、下らないシバリの結婚式にカップルで招待される」「絶対に自分達と比較する事になる、これから参加する結婚式」「行きたくない」「女の20代は貴重」「結婚したい」
「でも、煮え切らない彼氏」
そりゃあ、イライラしますよ。マリファナで軽く飛びたい位に。
「結婚したいとは思っている」「指輪も準備している」「でも、プロポーズはきちんとしたい。こういう、下着姿で不機嫌に絡んでくる彼女じゃない時に。」
絶対にハッピーエンドに持ち込めたあの日。なのに、実際のボタンの掛け違い。やらかしてしまった、ささいながらも重大な失敗。
「アイター!」心の中で叫ぶ当方。
でも、他のあの日だって。
あの日。あの日。あの日。
一体どの日にどうしていたら良かったのか?
取り返したいのはいつの日か?
そして、あの日は本物か?
「カップルには一つ嘘が必要だ」「何故?」
あの日々は本物か?にせ物か?二つある太陽は?
ネタバレは本位ではありませんので。ここいらで止めますが。
最後をどう捉えるのか。
当方は、単純に胸が熱くなりましたがね。