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ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「エブリバディ・ウォンツ・サム‼ 世界はボクらの手の中に」

「エブリバディ・ウォンツ・サム‼ 世界はボクらの手の中に」観ました。


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1980年。9月。アメリカ。

スポーツ推薦枠(野球)にてテキサス大学に入学する主人公。
アメリカでも1,2位を争う強豪校での活躍を夢見て「野球部専用寮」のドアを叩く主人公。でも。

そこに居た、完全に振り切った先輩たち。愛すべきボンクラ達。

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「6才のボクが、大人になるまで」のリンクレイター監督最新作。

「主人公が大学寮に入って、入学式を迎えるまでの3日間」を描いた作品。


大学生。馬鹿ばっかりやれた時期。異性を見ては、恰好を付けて。結局はヤリたいだけで。勉強なんてそっちのけ。ただただ刹那的で。でも能天気だった。そんなあの頃…。

目を閉じて…(例のボロンボロンギターが流れてきて)想像してごらん 天国なんて無いんだと (色々略) 皆がただ今を生きているって…。

「分かるかああああ」

当方は大学には行きませんでした。現在生業にしている職に就くため、3年制の専門学校に入学。キチキチのカリキュラム故、ふざけるような余暇は無く。アルバイトはしていましたが…それもせいぜい2年生位まで。今思えば、もっと気楽にやれよと思いますが、周りの友達も至って真面目で誰も色恋にうつつを抜かさず。

それどころか。専門学校での狭すぎる人間関係から、異様な連帯感が生まれ。「貴方の為を思って」という相互駄目だしが平然と横行。

「当方の属しているのは日本赤軍か」総括かと。イラついた想い出…。

あかん。あかんな。この展開は暗すぎる。なのでこれ以上突っ込んでは書きませんが。

そんな陰鬱とした専門学生であった当方から見た大学生…今と同じく不景気な時代ではありましたが…非常に自由に見えました。

まず「朝イチから登校しなくてもいい」単純に羨ましい。「カリキュラムをカスタム出来るらしい。何か単位制って奴の自由さ」専門学校は全部必須科目。「サークルとかいう名のコミュニティー」「そこでの恋」単純に羨ましい。そして「何かを見つける為に大学に行く。自分の可能性を広げる為に大学に行く」目標を先延ばしにしての、自由な4年間。

完全に自分の目的を決めて、だからこその専門学校入学。(当方の職業も昨今では大学卒がポピュラーになりましたが)選んだ事は後悔していない。回り道はしたくなかったし、今この歳で同じことは出来ないと思うと若さでしか乗り切れなかったあの生活。ですが。

大学生だって、楽しい事ばかりじゃない。ずっとふざけている訳じゃない。そりゃあそうでしょうが。

「人生の中で唯一、ふわふわしていても許される時間」

そう見えて。そんな時間はもう手に入らないから…心底羨ましく思う訳ですよ。

という長い前置きを置いてから、もう一度この作品を振り返ろうとしてみますが。



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「やっぱり何も共感出来ないな…当方がこの後の世代で、こんなイケイケな時代を知らんのもあるからかもしれんがな…。」

18歳で。車を乗り回して。入った寮の先輩たちは軒並み能天気。皆で朝から酒を飲んで。大学の近くにあるディスコやバーに繰り出して。「スポーツ優待生は顔パス」つまりはタダで飲み放題。そこで出会う女子は入れ食い状態。野球部であれば必ずモテる。必ずヤレる。
監督からは「寮の寝室に女は連れ込むな」と言われたけれど。皆そんなのお構いなし。がんがん「ヤリ部屋」に連れ込んで。そして基本ヤリ捨て。

そして練習風景。

「こんな奴ら、絶対全米トップじゃないよ」としか思えない野球部の面々。そして案の定…。

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映画では「俺たちトップ選手。トップチーム」みたいな事を言ってましたがね。まあ、正直そんな風には見えませんでした。嘘でも良いからここはリアリティーを出すべきやったはずだと思いましたが。

そして、主人公の超特急の恋愛事情。



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「そんな上手い話があるかあああ。」

なんなんだと。この驚くほどに都合の良い話は。パーティーピープルは。あり得ない絵空事だよと。


そうぶった切れるはずなんですが。

「何やろうな…それでも何か嫌いにはなれない」

お馬鹿な面々を。都合の良すぎる主人公を。嫌いにはなれない。それは多分。「それがいつかは終わる」事を当方は知っているから。

全編馬鹿馬鹿しい事をやっていながら。ふっと過る虚無感。今だけだぜ。だからせいぜい楽しんでおきなという老兵当方の声。

作品の中でもそんな声は時々ありましたがね。…でも。そんなの関係ないんですよ。主人公も野球部の面々も、大学生たちも。今を楽しむ事が最優先なんだから。パーティーはまだまだこれからなんだから。

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目を閉じて…(例のボロンボロンギターが流れてきて)想像してごらん 天国なんて無いんだと (色々略) 皆がただ今を生きているって…。

「何一つ、共感はしないがな…」