ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「守護教師」

「守護教師」観ました。
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韓国映画最強の男マ・ドンソクが教育的指導!」

「アジア版ハルク」「強面なのにおどおどした態度で可愛い(でもキレたらメッチャ強い)。そんな森のくまさんキャラ。マ・ドンソク。ラブリーを兼ねてニックネームはマブリー。」

そんな一部の韓国映画ファンから絶大な人気を誇るマブリー兄さん。

当方も御多分に漏れず。「マブリー兄さんが高校教師?しかも女子高の⁈」

鼻息も荒く。足早に映画館に向かった次第でしたが。

 

元ボクシングチャンピョンのギチョル(マ・ドンソク)。暴力沙汰を起こしコーチの職を失職。知り合いのつてを頼って得た職業はなんと『女子高の体育教師』だった。

辺鄙な田舎にある高校。慣れない環境に何とか馴染もうとするギチョル。しかし…「行方不明になった親友を探している。」という生徒ユジン(キム・セロン)の存在を知って。

授業をサボって危ない場所に首を突っ込む。ユジンから目が離せず後を追いかけたギチョルだったけれど。直ぐに気がつく。「この町は何だかおかしい…。」

 

ヒューマンサスペンス。という括りになるんですかね。

辺鄙な村社会で起きていた異常事態。よそから来た人間だから分かったその不気味さ。村社会ならではの無法地帯。行政も司法も村の有識者の前では無力。そうして有識者による犯罪はかつて堂々と横行し、握りつぶされてきた。しかしいつまでもそんな事は続かない。

「曲がった事は大嫌い。は~ら~だたいぞうだ!(さあ一体どれだけの人がコメディアン原田泰造の歌を知っているか)。」

腐りきった村社会にマブリーの鉄拳制裁!…とまあ。そういう流れでしたが。

 

元ボクシングチャンピョン、ギチョル。そんな彼が新しく得た職業は高校教師。けれど赴任先は辺鄙な場所にある女子高。

体育教師が名目だけれど。実は「授業料を滞納している生徒の借金取り立て役」という教育現場では聞いたことのない職務も兼任。

それを遂行している最中。浮かんできた生徒ユジン。取り立て対象の生徒と親友で、なおかつ彼女は失踪中。けれど地元警察は捜索活動にまともに取り合ってくれず、一人で探し回っていると。

授業をバックレ。繁華街をうろつき、挙句危ない場所に首を突っ込む。見ていられなくて追いかけるギチョル。

案の定危険な目に合うユジンを何度も救いながら。「どうして警察はまともに取り合わない?」「何故ユジンは執拗に狙われる?」疑問を募らせていくギチョル。

ユジンと共に消えた生徒の行方を追うが…。

 

「一体俺は誰と戦っているのか。そして一女子生徒の失踪から見えた、この町に蔓延っていた腐敗。」「大切な命が体裁の元、ないがしろにされる。」「皆はどうせ家出したんだろうって言う。でもそんなの信じない。私は彼女が居なくなった真実を知りたい。」

 

切り込んだが最後、すっぱりネタバレしそうなんで。正直このままふんわりさせたまま煙に巻こうとしている算段ですが。

(だって。結局武骨なはぐれ教師と女子高生がすったもんだしながら失踪した同級生を探していたら、思いもかけない大きい魚を釣り上げてしまった。というお話なんで。(…小声)目新しい何かは無いんですよ)

 

「ああ。こういう町の有識者の子供が歪んだ躾を受けた結果、とんでもないサイコパス野郎になってしまう感じは大好物ですよ!」途中、個人的にちょっと色めき立った部分もありましたが。

 

「結局、マブリーの女子高体育教師要素が無さすぎる…。」

しょんぼりした声を出してしまった当方。

「車のサイドガラスを拳で割るマブリー。」「壁なんて拳で破ってしまうぜ。」「安定の体一つで解決するマブリー。」そこは安定のマブリーで大満足。でしたが。

 

「何なのあの熊。」「いやらしい。私たちの体操着姿見てるわよ!」「バレーボールを握り潰した⁈」「(貧血起こして倒れた生徒を運んでいる途中)きゃっ。触らないで!」

体操服着た女子高生との授業風景、皆無。

借金取り立ての光景は少しありましたが。足りない。あまりにも『女子高の体育教師』設定が生かされていない。「マブリーの教育的指導」ってどこだ。

いつも通りの兄さん要素は十分。けれど…女子高生との戯れを期待してしまった当方、正直肩透かし。

戯れ…といっても。とある人物(成人)に対し「相手は未成年だぞ!」と恫喝していた所からも。「ホッ。そういう絡みというか、ラブ的な展開は無し!」と安心しましたが。当方が見たいのは単純に『こまっしゃくれた女子高生に翻弄されるマブリー兄さん』というだけだったので。マブリーには清廉潔白であってほしい。

 

「韓国の階級社会にメスを入れた…。」そういう社会派サスペンスではないので。ただただ流れに身を任せるしかない本編。「ああ…こいつが犯人…じゃないと思ったら…。」と目の前で何度もオセロがひっくり返るのを目の当たりにしているばかり。そしてどうやら韓国でも映画の世界では警察は無能らしい。

 

ところで。今年春から入職した新人が「韓国のマッチョ俳優が大好き」と言っていたと聞きつけ。沸き立つ気持ちを抑えながら、秘蔵のマブリー兄さんのポストカードを自宅から持ち出した当方。(『無双の鉄拳』と『守護教師』の鑑賞半券を提示することで貰えた先着特典ポストカード。)休憩時間が合わなくて、仕方なく彼女の韓流仲間にポストカードを見せた所。「あ。こういうのとは違います。」

どれだけマブリー兄さんのラブリーな部分を語ろうとも「細マッチョが。」「シュッとした男前が。」

 

「くっそう。どうやら当方の身近には、今のところ映画部長以外マブリーの魅力を分かち合える友は居ないらしい。」

今後マーベル作品にも出演予定なのに。せいぜい韓国本国で可愛いマブリーをいじっている内に、当方もそれをしがんでおこうと。そう思う次第です。


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