ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「犯罪都市」

犯罪都市」観ました。
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韓国。カン・ユンソン監督作品。

2004年。実際に韓国であった『朝鮮族組織一掃作戦』を基に。

警察対新興してきた鮮族中国マフィア対地元韓国ヤクザの抗争を描いた。

 

韓国随一の上腕俳優(当方命名)。
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マ・ドンソク主演。

 

2017年日本公開された『新感染ファイナル・エクスプレス』
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「おいおいおい一体何だいあの人間ダンプは!そしてなんて漢気かね!」

御多分に漏れず。当方も「Tシャツ姿で腕にガムテープを巻きつけてゾンビに対戦!」「そして無敵!」というマ・ドンソクに釘付け。

強面。そしてその体から放たれる破壊的な腕力。「ハルクを地でいける」まさかのアジア人でそんな…。なのに…何だか可愛い。笑顔が可愛い。

マ・ドンソク=ラブリーと掛けて『マブリー』と呼ばれる彼。(当方も今後その表記で行きたいと思います。単純にタイピングが楽になるので)

 

実際の人となりは全く知らないのに。何故か「曲がった事が大嫌いなわんぱくマブリー兄さん。自分が大切に思う相手はとことん守るけれど…悪い奴には容赦しないぜ!」というイメージ。

そして今回も。正にそんなキャラクター。強行班副班長マ・ソクト刑事(日本で言う暴力団担当:マル暴)を演じておられました。

 

古き良き?強行班と地元ヤクザの関係。

互いに縄張りを持って張り合う地元ヤクザを見張り。いざこざが起きれば鉄拳制裁。ヤクザ達にはちょいちょいおいしい思いもさせてもらって。(と言っても金銭の授受等では無く。本当に彼等の店で美味しいお酒と食べ物をご馳走されて。綺麗なお姉さんと遊ぶという微笑ましい感じ)

決して綺麗な所ではないけれど。そうしてこの町の治安を維持してきた。けれど。

 

中国からやってきた新興勢力『黒龍組』の3人。朝鮮族中国マフィア。

 

「借金返せ」そして「絶対に約束した金は頂く」という執念。圧倒的な強さと血の通わない冷酷さで地元ヤクザを次々なぎ倒し。

勢力図が混沌としていく中。「あいつは絶対俺が殺す」「俺が殺る」「子分がえらい目にあわされたんだぞ」「舐めるんじゃねえぞ馬鹿が」次第に地元ヤクザの中枢も色めき立って。

 

最早無法地帯。町は数多のアウトロー達が跋扈するようになり。一般市民も巻き添えを食う有様。

 

歯ぎしりしながら。(してませんでしたが)一刻も早く奴らを一網打尽にするべく、強行班達が立ち向かう。

 

まあ。そういう話なんですが。

 

本編121分。全て「ありがとう!マブリー大好き!」「眼福!」というマブリーをひたすら愛でる作品。

「こんなの。日本ではピエール瀧しか着れないよ」というヤクザまがいファッション。革ジャン。ゴルフセーター。ピッチピチのスーツではあはあ言いながら全力疾走。

 

危ない相手だろうが、自分より大きい熊みたいな男にも、強靭な上腕からフルスイングのビンタ。「あんなの受けたら脳震盪で意識が飛ぶよ!」案の定倒れこむ相手達。

なのにちょっとお茶目な面もあって。唯一の上司班長(怒りん坊)をなだめすかしながらもおちょくったり。地元ヤクザにも慕われ。

部下や食堂で働く少年、そして商店の人たちにはやさしく。

けれど。マブリー単体が良いだけではなくて。

 

強行班のチームワーク。(つい先日『タクシー運転手』では悪役でしたな!)いつも悪役なイメージの強面班長。そして愛する部下達。

 

地元ヤクザのナイスな面々。『さかなクン』『小峠さん』なんて勝手に脳内で呼んでいた彼らの愛嬌と、「でもやっぱりヤクザやねんな」という熱気。

 

そして何より。朝鮮族中国マフィア3人組。

3人とも良かったけれど。特にそのトップ、チャン・チェン(ユン・ゲサン)。寸分の乱れも無い、完璧な悪役。

瑛太榊英雄を足した様な」という例えを見ましたが。当方は『ロバートの秋山(が痩せた感じ)』何しろ恰好良いんですよ。ビジュアルが。

ユン・ゲサン、元アイドルで歌手。今回何者なんだと調べて。彼の爽やかな画像を見て。「よくこういう役でキャスティングしようと思ったなあ~。そして受けたなあ~」と感心する事しかり。もう…素晴らしかった。(当方の語彙力の貧相さよ)

 

韓国映画やなあ~」「警察も含め、誰も銃を所持していない」「警察の武器。せいぜい鉄棒」「アウトロー達のメイン凶器刃物!」「手斧なんて普通携帯してないぞ!後、あの独特な長い包丁は何?『腸裂き:主に牛の小腸を割く為の包丁』ですか?こちとら牛刀文化なんで…あの刃物が分からん」「そしてそんな刃物を振り回す相手にビンタと体当たりで対抗するマブリー!最高か!」

 

そして。お馴染み韓国映画飯に反応する当方。

「またもや最後まで食べられない、韓国刑事飯」「ああまた。食べている途中で机ごと蹴られた」「あのビニール手袋して食べる海老。何」ニヤニヤが止まらず。

 

余談ですが。この春から当方の働く部署に配属された21歳女子。

彼女の「韓国が好きでしょっちゅう行きます」という言葉に反応した当方。

「実際に行ったことは無いんやけれど。韓国映画は結構好きで。」「あの韓国映画飯が。」「韓国随一の上腕俳優。」「すいません。分からないです。」即座に打ち切られた当方。溜息。

 

最後の最後まで。終始楽しめる『マブリー映画』。間違いなく笑顔で映画館を後に出来る。なのにその楽しさを職場では伝えられない当方です。
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