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ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「ナイスガイズ!」

「ナイスガイズ!」観ました。

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1977年。ロサンゼルス。
妻を亡くしてから、酒に溺れるダメダメな私立探偵のマーチ。13歳の娘と二人暮らし。
かたや示談屋のヒーリー。特に未成年に対する規律を重んじる彼。未成年をたぶらかし、泣かせる悪い奴は許さない…でも、その手段は鉄拳制裁。
アメリアという少女の行方をめぐって、無理矢理ヒーリーにバディを組まされたマーチ。そして何かと付いてくる、マーチの娘ホリー。
どちらもボンクラ。でもスペシャリスト。腕が立つんだか立たないんだか…でも憎めない。寧ろこのバディが段々好きになってくる。
中年二人がキュートな少女に振り回されながら。まさかの巨大な敵と戦う事に…。

「こういう映画が観たかった」

映画館で。しみじみそう繰り返し思う当方。

「何か最近。高尚やったり、泣かせたり、ややこしいトリックやら、派手なアクションや映像。きっちきちの辻褄やら。そういう事に気を取られ過ぎていた。でも…こういうのを求めていた。何にも考えなくていい。でもきっちりと纏まっている。こういう丁度良い映画を」

「ラ・ラ・ランド」で多くの民を泣かせたライアン・ゴズリング。そのチャーミングさ爆発。お馬鹿キャラ全開。

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(この序盤のトイレシーンなんて、ニヤニヤが治まらず)

これ、間違いなく「ラ・ラ・ランド」の後に観ないとあかん映画。じゃないと「セブ何格好付けてんだ」と違う見方をしてしまう羽目になりそうです。

兎に角、ライアン・ゴズリングがキャーキャー騒ぐ。びくびくする。そして不死身。酒にべろべろに酔って、ちょっと女に対してもだらしない。でも。

娘のホリーには頭が上がらない。娘が大好きで。そしてホリーも何だかんだ言いながらダメなパパが大好き。

「何なんだよ。このキュン死しそうなキャラクターと親子設定は…」

そして既に瀕死の当方を仕留めたのは「暴れん坊のラッセル・クロウ

完全に、森のくまさんビジュアルのラッセル・クロウ。拾った白い貝殻渡す優しさがあるのに、逃げろと言ってしまう凶悪さ。(そんな下りはこの作品内にありません。一応)
兎に角強い。成人男性の手首をへし折る、取っ組み合い、殴り合い、銃撃戦も基本的には制覇。なのに、その衝動原理は「正義感」そのちぐはぐさ。

「お馬鹿なライアン・ゴズリングと暴れん坊のラッセル・クロウ。二人の獣使いが13歳の少女…至福すぎる」

お話自体は結構込み入っていて。ただ、冒頭の「父親のエロ本を読もうとしていた少年→自宅にアメ車激突→そのエロ女優の登場」の下りに「悪くなるはずが無い」と確信する当方。

その死んだはずのエロ女優について調べていたマーチ。そこに関わっていると思われた「アメリア」という少女。
また別口からアメリアの身を案じてマーチに近づいたヒーリー。
二人で探す事になった「アメリア」
でも、彼女を追うにつれて、とんでもない事態が止めどなく発生。次第に姿を表す、アンタッチャブルすぎる黒幕…。

途中のんびり眠たくなる暇なんて無い、チャキチャキとした展開。
怪しそう…誰が本当の事を言っているのか…なんて観ている側からは殆どなくて、正直に見たまま話は進む。なのに二人が騙されるのもご愛嬌。

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兎に角二人の掛け合いが楽しすぎて…もう、うれしい!楽しい!大好き!
ずっと見ていられる。でも。そんなコメディ要素ばかりでは無い。

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アクション…というか、兎に角物が壊れる壊れる。
車は大破。死体は文字通りパーティー会場をぶち壊し。家は蜂の巣。木は切り倒され。ガラスは割られ。もう行く場所行く場所大惨事の木っ端微塵。しかもおそらくほぼ人力。CGで作らない(多分)。気持ちいい。

そしてアメ車。
どうやら日本車に乗っ取られているらしい、現在のアメリカ車産業。その陰りを見せる寸前の1977年。イケイケで。なのにこいつらは後数年で自然とその席を奪われる。
この作品は、ただの小気味良いバディものでは無い。
往年の70~80年代の映画作品の流れを踏襲しているようで。でも、その時代の後にやってくるアメリカ(と言うか全世界的な)停滞を知っているから。どこか物哀しい気持ちにもなる。

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何時にも増してふんわりとした感想文。だって…ちょっとでも突っ込んだらすぐにネタバレしてしまうから。ただ。

「多分この作品。嫌いな奴は居ない」

先日。仕事を共にした人。
「友達にラ・ラ・ランドを凄く薦められているんですよ。でも気が乗らなくて…」
「そうですか。ラ・ラ・ランドは凄く良い作品ですし、当方も二回観ました。サントラも持っています。とてもお薦めですが…合う合わないがありますね。そんな貴方に」
胸を張って続ける当方。
「ナイスガイズ!お薦めします」
「え?それ一言で言ったら、どんな映画?」
「一言!…一言で言えば、古き良きアメリカ映画かと」

行ってみると言ってくれた件の人物。

是非。既に上映回数が減っていると思いますのでお早めに。

後悔はしないと思いますよ。

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