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ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「セル」

「セル」観ました。

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スティーヴン・キング原作。
コミック作家の主人公。作品が評価され。別れた元妻に空港から電話。お祝いとして愛する息子に合わせてくれという内容。しかし、話の途中で携帯電話の充電が切れる。舌打ち。近くの公衆電話から改めて電話する主人公…その時。

空港に居合わせた人々に異変が。携帯電話で通話していた人達が、唐突に口から泡を吹き始め…かと思うと突然凶暴化。周りの人に飛び掛かり、掴み、暴力。殺し始める。そして彼らは暴徒化。集団となり、主人公達を追いかけてくる。その姿はさながらゾンビ。

何とか空港から脱出。地下鉄で出会った車掌の男とコンビを組んで。途中、自宅アパートの別部屋に住んでいた少女とも合流。「直前まで話をしていた息子に会いに行く」という主人公。3人は主人公の息子の住む町へと旅を始めるが…。

スティーブン・キング。多くの代表作を持つ、言わずもながの大作家。当方は浅瀬しか知りませんが…選ぶなら『キャリー』一択です。

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『キャリー』がねえ。どうしようもない気持ちになるんですが…嫌いになれないんですよ。(勿論、昔の方ね。クロエじゃない方ね)

今作も設定自体は面白い。「携帯電話に依存する、現代社会の人類の心の闇云々」みたいな。いくらでもこじつけられそうやし。レギュレーションを想像する楽しさ。
なのに。なのに。

乗客に日本人はいませんでした」「いませんでした」「いませんでした」
もう…イエモンのJAMばりの虚無感。「僕は何を思えばいいんだろう」「僕は何て言えばいいんだろう」

「何でだよ!キング!」

冒頭。主人公が電話する姿からスタート。元妻との会話で分かる、二人の現在の関係性。そして主人公のわびしい男やもめ感~からの!突然の空港でのゾンビパニック!振り切って地下鉄に逃げ込み。そしてそこからの脱出。
恐らく。当方は映画館で時間を図る術は持っていませんでしたが…どう考えても20分くらいで収まっていた、そのスピーディーかつ明瞭な流れ…でも、この作品の褒めるべきところの殆どはこれで終了。というか、いっそここで終わっても良い位。

「後がな…兎に角後が…」言葉を選ぼうとして、もう言葉を失う当方。

「何ていうか…犬?犬がほら。ボールを飼い主に投げられて。ダッシュで取りに行くんやけれど…結構険しい所に向かって投げられたもんやから、危ない目にも一杯遭いながらもボロボロになりながら捕まえて。
ボールを咥えて戻って来たら、飼い主は居なくなっていた。みたいな…というかもういっそ、ボールを見失ったというか…」たどたどしく例えようとしてみましたが。「犬なんて出てこないんやから!そんな例えはおかしいわ!」握りしめたボールを叩きつける当方。

ああもう!兎に角「伏線が投げっぱなしで、解決されない」「なんやそらの連続」「活かされない主人公の持ち札」「あの赤いパーカーの男は結局何なんだ」「一体話は何処に向かおうとしたんだ」「どこから電気や電波は供給されているんだ」「どういう仕組みだ」「いわくありげな事を言って、全く意味がない案件たち」「大風呂敷は広げたが回収されない」「ちびくろサンボエンディング?」エトセトラエトセトラ。

非常に映画を観た後の気持ちの収まりが悪いんですわ。出だしのワクワク感が半端ないだけに。

一つ良かったのはサミュエル・L・ジャクソン。車掌役。さらっと流れ過ぎていましたけれど出会った時「男に捨てられた」と言っていたサム。
もうそののびのびとした演技。

サミュエル・L・ジャクソンって、日本人で言ったら香川照之っぽいなあ。何て言うか芸達者過ぎて。どんな役でも楽しんでるし、たまに度が過ぎてふざけているみたいにも見えたりする(褒めています)そんな感じ」

もう無茶苦茶。無秩序になっていく映画世界で。いつまでも格好良く、半端なく強い。

「いっそ視点を変えて、サムとあのハリポタみたいな少年とのゾンビ世界放浪記でも良かったよ。あの妊婦というナイスキャラクターも入った事やし」


なんだかな~。この流れが正に「スティーブン・キングなんだよ」と言われたらあれですが。
なんだかモヤモヤとした気持ちが収まらず。映画館を後にした当方。