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ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「ジムノペディに乱れる」

ジムノペディに乱れる」観ました。


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日活ロマンポルノ45周年。ロマンポルノ・リブート・プロジェクト企画作品。

「総尺80分前後。10分に1回の濡れ場。製作費は全作品一律。撮影期間一週間。完全オリジナル。ロマンポルノ初監督」を今回のマニフェストに於いて。

1970~1980年代。「10分に1回の濡れ場」をテーマに作られた、伝説の「日活ロマンポルノ」そのリブート企画。

「監督行定勲 主演板尾創路

イッツジ―。色んな映画でお見掛けしますが。当方は「空気人形」のあの男性が忘れられず。

正直、当方の属する映画部では苦手意識のある行定監督。ですが…当方はたまらなく板尾創路氏が好きでして。なので、映画部活動10日余りのブランクを経て、リハビリ回として観てきました。

主人公の「先生」かつてベルリン映画祭で何かの賞を撮ったらしい映画監督。でも今はぱっとせず。気の進まない作品を撮らされ。専門学校の講師で生活する日々。そんな彼の一週間を描いた作品。


「当方は。一体何を求めて来たんやろう。そもそも、映画館で求めるエロって一体なんやろう」鑑賞後。もやもやする当方。

1971年~1988年の、日活ロマンポルノ作品を当方は知りません。そもそも生まれていない時があるし。生まれてからも観れる年代では無かったし。ですが。

何だか今では笑ってしまう様な、直接的なタイトルやコンセプト。それらが正にエロであったり、時にはおかしくもあり、もの哀しくもある。そういうレーベルであったという認識であるのですが。

「おそらく、エロコンテンツはインターネットの普及に伴って大きく進化した。情報が容易く、しかも無料でいくらでも手に入るこの現代で。そもそも『恥ずかしい事』『あくまでも個人の趣味嗜好』とされるエロ文化は、一々多くの人と一つの場所で共有するものでは無くなった。個人のニーズに沿った情報を、個人の単位で得られる現代に。この手のエロ映画は衰退の一途を辿る」
なのに…人々は懐かしさと共に、新しい希望を抱いてしまう。

「新しい『日活ロマンポルノ』」

酔った勢いでそれらしい事を書きましたが、じゃあ当方にとってこの作品はどうだったのかと言うと…歯切れが悪く答える感じです。

公開からそれなりに時も経っていますし、ばっさり大筋を書いてしまいますが。(一応筋はあるんですよ。)

落ち目の映画監督。妻は意識不明の寝たきり。かつては志を持って作品に取り組んでいた。でも今は気持ちが付いていかなくて。実際やっている事はやりたくもない事ばかり。お金も無い。地位も無い。愛されるものも、愛する相手も居ない。ただただ今自分を取り巻くものは虚無感。
そんな彼を取り巻く女たち。昔からの腐れ縁。やりたくもない現場の若い女優。専門学校の教え子。
彼女たちと交わりながらも。満たされない心。一体自分は何故こんな事をしているのか…。

「だるい!」一喝。まとめてしまうともう…それしか言えない当方。

後ね…正直。エロが全然当方に嵌らなかったんですね。何と言うか…凄く真っ当すぎて。

『AV人生相談』伝説のネットラジオ
通勤等、まあまあ長めの移動時間を日々要する当方の耳のお友達、ネットラジオ
数多のジャンルを嗜む当方が一時聞いていた件のラジオ(現在は配信をお休み中)そのメインパーソナリティーの加藤タニゾー先生のお言葉。
「AVは早送りするな」
「AV早送り封印キャンペーン」を掲げていたこのコンテンツ。きちんと初めから最後まで通して見る事で、新たな興奮材料があったり、悲壮感が無くなったり、兎に角作品全体の奥が深まると何度も何度も訴えておられた。

「エロい何某らの作品を見る時。おそらくそれをチョイスした人間は、己がエキサイト出来るシーン以外には重きが置けない」

それは己の満たしたいものがエロだから。それに付随する茶番は必要ないから。だから、己がエキサイティング出来るシーン以外は早送りで結構。ですが。

「一応、当方が優先順位の上位に挙げて映画館で観ようとしていたのは…所謂茶番のシーンでした」

一応商業映画として映画館で流れる。有名な映画監督。それなりに名の通った役者を使う。そんな時。一人自室で観るようなとんでもエロ映像が流れるなんて、当方も思いませんよ。

AVなら早送りされるシーンがきっちりしていて。そしてちょこちょこと入ってくるエロいシーンがあって。
それがこの時代に「日活ロマンポルノ」として復活される王道作品。

そう…なんですかね?

「男が夢を見てもいいのは30歳までだ」「しっかりしろ」「定職に就け」「つまらない仕事などない」「まずは文句を言わずにベストを尽くせ」「人のせいにするな」「みっともない真似をするな」「そんな小娘にすがるな」「お金に関して…少なくとも入院費に付いては病院に相談してみな」エトセトラエトセトラ。夢見る少女じゃいられない当方の真っ当なご意見炸裂。まあ。野暮なのは承知なので、これ以上は言いませんよ。

もう兎に角「先生」のうだうだがだるい!

そして先生に絡む女たちの「喋りすぎ」感。「昔から…好きだったんだ」みたいな事を行為中喋り続ける女。「先生はいけないんだ」等々喋り続ける女。うるせえ!集中しろよと。何か色々喋りすぎなんだよ。セックスしながら説明するんじゃないよとイラつく当方。

そして、基本的に先生の受け身でありながらただやるだけのセックス。なので、基本的には単調な繰り返し。最早「コント!ジムノペティ―」と言ってもいいくらいの「この曲が流れたら…セックス!」の流れ。

一人、「先生の元嫁の、60万を貰う為好きでもない相手とセックス」というマニアック枠がありましたが…まあこれは当方が嵌らなかっただけなんでしょうが…敢えて言えば「彼女だけとは言わないけれど…カーテン閉めような」としか言えない当方。

あの、メンヘラ学生が一人よがるシーンなんて、先生にシンクロ、又はそれ以上の険しい表情をしてしまった当方。
あんた何やってんだ。て言うか、何かキメているのかと。

本来早送りするパートである茶番が嵌らず。そしてエロも嵌らなかったら。一体何処にどう気持ちを埋めればいいのか。

(ああでも、岡村いずみさんは好きでした。ああいう小柄で巨乳。生意気キャラは大好きです)

何だかぼんやりと観ていたら。突然に畳みかけていく、ラスト10分余り。その唐突な「はっ。これ映画だ」という疾走感。そして幕切れ。

「なんやこれ。どうしたらいいの。この気持ちは何処に持っていったらいいの」置いてきぼり。ですが。

エロコンテンツほど、統一ルールの無いものは無いからな…そして「変態映画部門」を得手とする当方が、この設定とこのラストだけ固定されたらどう話を転がすかな…なんて、後日から脳内で考えたり。

確かに夢のあるコンテンツだなと、だからリブートされるんだなあと気づいた当方。