読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「少女」

「少女」観ました。

 
f:id:watanabeseijin:20161015232559j:image

湊かなえ原作。三島有紀子監督作品。

本田翼、山本美月主演。

 

17歳。高校2年生の由紀と敦子。

周りに対し斜に構え。一人小説をしたためる由紀。

かつては天才剣道少女。しかし、大きな大会の団体戦で足を負傷。文字通り皆の足を引っ張り。剣道を辞めた敦子。そのことがきっかけでクラスでいじめられる敦子。本当は治っているのに、今でも足を引きずるというパフォーマンスを怠らない。

実は幼馴染の二人。しかし、いじめられる敦子を、由紀は救えない。一緒には居るけれど。今の二人には余所余所しさ、溝がある。

ある日。やっと完成した由紀の小説。しかし、国語教師にその原稿を奪われ。鬼畜な国語教師は己の名義で作品を投稿。何だか大層な賞を受賞。憤る由紀。

由紀のとある行為によって、国語教師は破滅。

そんな折。転校生詩織からの「私見たことあるんだ。人が死ぬところ。」打ち明けられた由紀と敦子。

「人が死ぬところを見てみたい。」

そう思った由紀と敦子は?

 

みたいな流れで映画は進んでいたと、当方は解釈していますが。

 

「悪趣味」「そして主人公の性格がブレブレ」「セエンセーショナルなテーマを扱いながらも、ふらふらした挙句、甘々な着地」

 

後日。映画部部長も観たようで。活動報告を送り合う我々。

 

「そもそも、これ原作はどうなっていたっけ?」今回改めて振り返る当方。そして。

 

ちょっと…端折りすぎましたね。ソフトにしようとしすぎたのか…。こりゃあ分かりにくくなってもおかしくないですよ。

 

まあ。あくまでも映画感想文なんで。映画に沿って纏めていきたいと思いますが。

やっぱりねえ。本田翼演じる「由紀」の定まらなさが。どうかと思いました。

ニヒルな女子高生結構。今日日鉛筆で原稿用紙に小説を書くという…そこは別にいいですけれども…自意識の高い女子高生がそんな行為を、授業中とかにしますかね?悪意に満ちたクラスメイト達にどんな言われ方をするか分かったもんじゃないのに。

異常にドスの効いた低音喋り。暗い目つき。何もかもが演出過剰。

 

かつての天才。敦子のうじうじ感。こういう嘘臭すぎる足の引きずり方は誰もが嫌悪を覚えるし。大体、親御さんとかに練習していないの、隠せないやろう。

 

そしてこの二人が幼馴染という設定の分かりにくさ。これ、結構序盤で出してもええやん。中盤まで引きずる必要あるのかね?

 

認知症を患う祖母の暴力。溜っていくフラストレーション。かつての強かった自分と今の弱弱しい自分の乖離。離れていく親友。もう相手が何を考えているのか分からなくて。

 

そこに。結構分かりやすい悪という詩織。

他校の男子生徒。

加速。

 

夏休み。

人を死ぬところを見られる=病院。という発想で病院の小児科に読み聞かせボランティアで向かう由紀。

足が悪い事で体育を見学し続けた敦子の。補習がとある老人ホームでのボランティア活動。

 

実際に命が動く現場で。変わっていく由紀と敦子。

 

ここからが。確かに話はガラッと変わるんですが。

 

「死ぬ」という事の重みを。全く分かっていない。ただ「死」という言葉のインパクトをなぞっていただけで。それは…ある意味17歳という若さの現れなのかもしれないけれども。

 

~なんて好意的に解釈したいのはやまやまなんですが…。

 

やっぱり、大風呂敷を広げて…何も回収せずに立ち去ったとしか言いようがなくて。

 

この作品のあるテーマは「因果応報」だと当方は思うのですが。

 

その因果応報を実際に体現したのは、あの高校教師。そして詩織。あえて言うならば稲垣吾郎。でも。

 

あの主人公二人は?

あの二人は何がどうなったの?

 

後半。唐突にブッ込まれる「10代の少女の友情」

 

「時には疑似恋愛にも落ち込んでしまう、少女の友情。壊れてしまいそうになった二人の。これはその再生のお話」

 

そんなん、納得出来るかああああ!

 

後ね!高校生のボランティアをどんな時間までやらせてるんよ!その老人ホーム!ある時は夜まで。ある時は朝の9時台に帰宅。おかしいやろう、そこ!

そして病院っていう所は「患者誤認」が重大インシデントなんやからな!そんなごまかし、ありえないんだよ!

 

実際「人が死ぬかもしれないところ」に立ち会った時。由紀と敦子は…。

 

「人でなしだよ…そんなの…」最早リアルに口走りかける当方。

 

いやあ…予告が非常に興味深いエンターテイメントっぽく作られていたんでね。観た訳ですが。

 

「あの二人は、夏休みが終わったら一体学校でどう過ごすつもりだろう」

 

もやもやした気持ちで劇場を後にした当方…。