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ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「日本で一番悪い奴ら」

「日本で一番悪い奴ら」観ました。

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北海道警察最大の不祥事。いわゆる「稲葉事件」の映画化。(翌年の北海道警の不正裏金事件には触れず。)

柔道部。有力な選手であり、スポーツ枠で警察官になった主人公。
といっても腕っぷしがあるわけでなし、現場ではうだつの上がらない警察官。先輩からもちまちまとイビられ。

そんな主人公が、検挙率の高い先輩から「S(スパイ)を使え」と教えられる。

悪いやつを捕まえるには、悪いやつらとつるめと。情報を得るには、持っているやつらの所に飛び込めと。

すすきのを歩き回り。顔を売り込み。検挙率も上げ。そしてのしあがっていく主人公。

1993年頃から、全国的に銃の検挙が強化される。

元々銃の検挙はお手のもの。何故なら、入手ルートを持っているから。

「国民の為」「というか、北海道警の為」誇りを持って、違法の道をばく進する主人公と北海道警。まさかの組織ぐるみ。



いやあ。本当に「事実は小説より奇なり」ですよね。

白石監督の「凶悪」あれも好きでしたが。

もう、今作品は疾走感が半端無くて。何だか楽しくなってしまう、物語の中盤までの流れ。成り上がる綾野剛。警察官とは思えない、チンピラファッションに身を包んで。調子に乗って。街を闊歩して。


「あかん。こんな綾野剛は嫌やわ~。」

映画館を出る人達の中で。そう話す若い女性二人組み。もっと爽やかで格好いい綾野剛作品がある!そっち見て!と必死に語る女性。心の中で叫ぶ当方。

「あほか。綾野剛は今こそ格好いいぞ」

リップヴァンウィンクルの花嫁」
それまでは正直、全く注目していなかった綾野剛。でもあの作品で良すぎた綾野剛。以来、何かと気になる綾野剛


ふんわりとした「市民の安全を守りたい」という志望動機。大体、スポーツ枠なんやし、強い正義感に押されての就職では無い。でも北海道警の役には立ちたい。どうしたら良いのか途方にくれ。

そこに表れた、強い先輩。引いてくれた道しるべ。まさに指導者。

当方がこの映画を観て感じた事。

「この人は強い体育会系思考の持ち主なんだな」

流石スポーツ枠。(スポーツマンが皆そうではないとは勿論添えさせて頂きます)

回りもまた悪いやつだらけ。そこには警察もやくざも関係無くて。主人公だって、悪にベクトルは振りきっている。でも。

いい意味でも悪い意味でも、縦社会への従順さ。私利では無く、あくまでも「警察組織。北海道警の為」だから上への報告は怠らず。

その純粋な体育会系思考。

また、流石日活!という絶妙なエロ。最後の女性を除いて女は皆巨乳。
あんなシャワールームの曇り硝子演出なんて…さよなら歌舞伎町以来でしたよ!(意外と近年に観たんだな)
マットレスプレイも楽しく拝見させて頂きました。


でも、そんな上がり調子のままでは居られない。当然落ちていく展開が待ち受けていて。

Sへの資金援助。借金をしてでも回す、火の車な家計。どんどん銃を検挙せよとの上からの通達。苦しい懐具合。

結局はシャブの売買に手を出し。そしてハードルを踏み倒して進んでしまう…取り返しがつかない所まで。

同じ所まで北海道警もついてきていた。ついてきていた…ついてきていた?

結局。そこまで先導をきっていたのは、果たして主人公だったのか。北海道警だったのか。

縦社会に従順に従っていた主人公。その犬を北海道警はどう扱ったのか。

とんだ警察組織の闇事件を、あくまでもエンターテイメントに。全力で突っ走って、でも悲しくなって。

結局は犬の気持ちは分からない。当方は完全に猫派だから。


色んな感情で一杯。ヘトヘトで帰宅した当方でした。