映画部活動報告「少女椿」
「少女椿」観ました。
丸尾末広原作。1984年に発表されたエログロ作品の映画化。
両親と幸せに暮らしていたみどり。しかし父親が奔走し。母親は病死。
街角で出会った親切なおじさんが連れていった所は、場末の見世物小屋。
おかしくて意地悪な見世物小屋の仲間。散々苛められていたみどり。
ある日。見世物小屋のテコ入れに雇われた奇術師「ワンダー正光」
奇術を操る彼に気に入られたみどり。
果たしてみどりは幸せになれるのか。
かなりマニアックなエログロ作品。
勿論原作も未読。な~んか気になる気もするけれど、如何せん公開劇場も遠いし…と思っていましたが。
すれすれのアンタッチャブル。左右の翼の端に居られると見せる、過激な芸風。加えてたまらん男前。
「最近は姿を見かけない鳥肌実氏を拝める、貴重すぎる作品」
そうなると、よっこらしょと重たいお尻を上げる訳ですよ。
…まあ。そこまで期待した鳥肌実氏に関しては諸行無常を感じるしか無かった訳ですが。
映画が終わり。前を歩くカップルの男性の言葉
(これをデートムービーにチョイスする偉大さよ!)
「主人公の女の子。スタイル良すぎるやろう~。」
そうなんですよ。
いや。この写真には全身は写らないし、当方はスタイルだけでは語りませんが。
みどり。可愛すぎるんですよ。
そりゃあ。奇術師も惚れてまうやろうなと。
この奇術師「ワンダー正光」を演じたのが風間俊介。
(風間俊介の画像は入手出来ませんでした)
ジャニーズだからなのか。何だかんだ幼い顔立ち。売り方。でもいい年。仕方がない現実でありながら中年ジャニーズが醸し出す不気味感。
そこを逆手に取ってかの、最近の中年ジャニーズ俳優の冒険キャスティング。
風間俊介の年齢不詳な気持ち悪さと、奇術の域では収まらない魔法。
好きな者に固執、束縛してしまう性癖。
でも、そこで強く飛び出せないみどり。
…というか。
「みどり。可愛いだけやからな。」
ぶりぶりに可愛くて。でも、結局は何にも努力していないみどり。
両親が他界したのは不幸。見世物小屋に転がり込んだ顛末も明るくない。…でも、じゃあみどりは何をしたのか?
ただひたすらそこに居ただけ。
いや。少女やし、それでいいと言われたらお仕舞いですが。
みどりのやつ。ひたすら夢みてボンヤリしているだけなんですね。
そうなると、意地悪であっても必死で仕事をしているこいつらの方が好意を持てるよ。
…かろうじてね!
みどりはなあ~。文句言うか、夢みて、ボンヤリしているか、人様の所業を覗いて居るだけですからな~。
でも。結局は可愛さのみでのしあがるみどり。
そして拠り所を失った時。
「さあこれからだ。」
見世物小屋の連中の背後に回る当方。
一緒に笑う悪い顔。
「さあこれからだ。」