ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「マネー・ショート 華麗なる大逆転」

「マネー・ショート 華麗なる大逆転」観ました。

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「近年のアメリカに於ける、リーマンショックサブプライムローン。これらを題材にした映画。よく見るなあ〜。」

と言っても、政治経済にとんと疎い当方にはイマイチピンとこず。ましてや海外。株も分からん。なのに何故だか観に行ってみた今作。

「うーん。人様に胸を張って説明出来るかと言ったら心許ないけれど…。何となくこういう事なのかな…と思う。」といったふんわりした理解。

しどろもどろになりますが。「取り敢えずこういう話なのかな。」という当方の理解を書いていきたいと思います。

(違うよ、バーカ。と思ったとしても、暖かく心の中で納めてください)

低所得者向けの住宅ローン。(サブプライムローン)頭金無し。審査無し。月々の支払いも大したことは無い。そんな危なっかしいローンが倒れずに横行したのは、アメリカで住宅はどんどん売れる優良案件だったから。だから銀行も強気でローンを組ませていた。

でも。それは住宅バブルであり。バブルは必ず弾ける。
それを見抜き、先手を打った事で、バブル崩壊時に富を得た男たちが居た。

「何でこんな仕組みが上手くいっていたんだ?」

結構バンバン出てくる、金融業界用語。もうちんぷんかんぷん。それを工夫を凝らしながら説明する下り。

序盤。「あの女優が!」とぐっと盛り上がる場内。でも当方は、あの金髪お姉ちゃんの泡風呂インパクトより、単純に言ってる事が分からなかったです。

それが。料理人の「古い魚はスープにしたら使える。」カジノでの「実際にプレイしているプレイヤーと、それに賭けるギャラリー。そうして一つの勝負に加担する者が莫大に増えていく。」と、説明は話の順を追って分かりやすくなっていく。

つまりは、余りにもお粗末なシステムでありながらこれまで安定していた事から、皆それがずっと続くと思い込んでいた。

株式のプロであるはずの評価機構が、そのシステムにずっと太鼓判を押し続けていたのも、事態の悪化に気づかなかった要因の一つ。

空売り」というやり方。よく分かりませんが。
イケイケな株主に対し、「あんたが転んだ時に発生する保険金に俺は賭ける」という事?かと。
(イケイケの時は誰も気に止めない保険金。不測の事態でその保険金の価値はぐんと上がる)

イケイケであるが故に、まさか自分が転ぶとは思わない。だから銀行達はバカが来たと笑い。

結果、壮大な破綻が起きる。その象徴的なものがリーマンショックであった。

「資本主義の終末だ」

最近観た「ドリーム・ホーム」が丁度良い事前学習になりました。
足元をすくわれたのは、銀行や株主だけではない。その背後に居たのは、もう果てしない数のギャラリー。という名の国民。貧しい人達。

アメリカ人ならこの話が分かるのか?
サブプライムローンや、リーマンショックが説明出きるのか?当方はそうは思いません。

知識も無い一般人が、何だか頭の良さそうな人達を信じていた。彼等が間違う訳が無い。悪い事が起きるはずは無いと。
確かに景気は悪くないし、自分達も諦めていたマイホームが手に入った。慎ましやかでも楽しいわが家。

それがとんだ欠陥品だと、気付いたのは少数。多くの者がふわふわと実態の無い夢を信じ、ある日突然叩き起こされた。

そしてやっと事態を目の当たりにした時、世の中は取り返しのつかない状態になっている。

変わり者の天才。嗅ぎ付けた銀行員。正義感の強い理想主義者。ビックになりたい若者二人。そのオブザーバーになるオーガニック信望者。

意外と直ぐには破綻しなかったシステム。それまでは払わされる、莫大な負け金。
自分のやっている事は間違っていない。でも、周りからは疑われ。叩かれ。仲間を失い。流石に不安にもなり。

そして、彼等に追い風が吹くという事はアメリカの経済危機が始まるという事で。

史実通りですが。結局は勝者も敗者も居ない世界。すっきりとせず。

「やっぱり、身の丈に合った生活が一番かなあ。きちんと働いて貰ったお金が良い。株なんて得体の知れないものには手を出せないし。」

つまんねぇ。つまんねぇ小市民意識

でも、そういう自分自身を再確認した作品でした。