ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「リザとキツネと恋する死者たち」

「リザとキツネと恋する死者たち」観ました。


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ハンガリー映画。

元日本人大使未亡人に専属看護師として勤めていたリザ。彼女の楽しみは、日本の古い恋愛小説を読む事と、「トミー谷」との日々。

日本人歌謡曲歌手の「トミー谷」。
既に他界している彼。ポスターと曲しか知らないはずなのに…。何故かリザにはトミーが見えていて。
彼と語らい、一緒に歌う事で満たされる日々。

30歳の誕生日。愛読書から引用した素敵な一日を過ごしたいと、休暇を申し出るリザ。

願いが聞き入れられ、晴れて2時間休憩し戻ったリザを待ち構えていたのは、未亡人の死。

以降も幸せになりたいと努力し。しかし、彼女に恋をした男性たちは、次々と死んでしまう…。

「これは…。事故物件ものですよ。」

図らずも、邦画で事故物件を扱った作品が上映された昨今。ハンガリーからの真っ向勝負の事故物件映画。
(勿論図ってはおられませんがね。)

「しっかし。日本が好きな異国の方だなあ。」と思う当方。
和風総本家に出てきそうな日本好き。その心は…「傘」とかの漢字を「デザインが良いから」と入れ墨してしまう系の…日本人からしたら「何それ」という日本愛。みたいな。

まあ、ハンガリーの方が「九尾の狐伝説」を絡めようとしただけでも一目置くべきで。(防衛線を張っておきますが。当方は浅くしか知りませんよ!)

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自分に興味を抱いてくれた男性が次々と死亡。件の伝説を知り「私には悪い狐が憑いている」と苦悩する主人公。


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しかし。本当に「狐」なのは誰なのか。そして、その呪いから解き放たれるには?

昨今男前と噂される彼。ディーンフジオカ。朝ドラを見るなんてホワイトカラー生活をしていない当方にはピンと来ず。「つまりは窪塚洋介井浦新の系統の次世代だろう」と思うインターナショナルな彼。今作の「ディーンフジオカの次はデイヴィット・サクライだ」の売り文句。

カタカナ+苗字。イッセー緒方。デユーク更家。ムッシュかまやつ。ダイヤモンドユカイ。マイケル富岡。…マイケル富岡。…「ヤキソバン!!」


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おふざけもいい加減にしますが。

「バタ臭いんよなあ。トミー谷」

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濃い顔だち。独特な昭和歌謡をバタ臭く歌うトミー谷。オーバーな振り付け。話だしたら結構な片言。

しかし。あの絶妙に昭和歌謡に見せかけて、全く日本人の郷愁に触れない音楽。なんとなくインド映画の音楽っぽくて。昭和歌謡阿久悠とか聞き込まないと…そして、70年台の男性歌謡曲歌手って…あんなに動かないんですよ。基本棒立ち。

そんな(当方から見たら)エセ彼氏(と言うか幽霊)と楽しくやっていたはずのリザが、リアルにラブを探し出す。そりゃあ、呪われるよ。

三つ編み眼鏡姿のリザ。


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髪を下してワンピースを着てお洒落する様は。

奥様は魔女のサマンサ!!


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奥様は魔女。大好きですね。子供の時、テレビでやっていた再放送に首ったけでした。(他にやっていた至高の再放送。ポパイのアニメ。実写のバットマン。タイツ姿の)

でもそんな着飾っても、リザは何だか周りとズレていて。

と言うかね。他の女子達。女子力が高すぎるんですよ。

料理?家庭的?優しさ?…違う!

リザに無くて彼女達にあるもの。「色気」


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(後ね…。失礼ですが。やっぱりリザ30歳にしては肌が老けすぎなんですよ。当方は肌マニアなんで言いますがね)

もうほれぼれする位の乳番長。くびれ。ナイス後姿。あんなの見たら、いかなる詭弁も最早空前の灯。

対するリザ。意味不明なポエムセリフ。結局は手を出させない。何か面倒臭い。いい年なんやから、ぐだぐだ手順を踏ませるなと。

そんな面倒臭さマックスの高齢サブカル女子作品なんですよ。正直なところ。

でもな~。基本的にこういう作品は、初めに主人公を痛々しく提示してからも結局は彼女の世界観にどっぷり嵌めて、彼女の世界のレギュレーションで幸せになりますから。

「結局は地味ながらも彼女を見守る男性が居る」そんな幸せ…。


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世界共通。こういうアメリ映画は永久に不滅です!!」遠く離れたハンガリーからも、女子映画宣言。サブカル女子(ちょっと毒)映画は不滅。



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後、意外にも地味にハンバーガーが食べたくなった映画でした。