読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「神様なんかくそくらえ」

「神様なんかくそくらえ」観ました。

f:id:watanabeseijin:20160104075627j:plain

NY。若きホームレス達。主人公の少女を軸に、その刹那的な恋と生活を描く。

主演女優。実際にホームレスだったアリエル・ホームズ。彼女の実体験を元に作られた作品。音楽に富田勲等。

「若きホームレス…。何それ?」

「どうしても譲れない、好きになる人の条件ってある?」

かつて職場の年上人物に、お酒の席でふとした折に聞かれた質問。何某の斡旋をして下さるのかと期待し、慎重に答える当方。

「そうですね。まずは健康。定職に就いている。前科が無い。」

当たり前やろ!という同僚のツッコミを思い出す当方。ですが…これは本当に重要だと今でも思いますがね。


働けるのに、労働せず住居も無い。薬付け。何故だか大層な恋愛観。

「若いんやから、しっかり働けよ!そして美味しいご飯を食べな!酒や!えらい事なってまう薬なんかで体壊さんと、そんなんやったら酒でも飲んどけ!…ほんでな!お姉ちゃんはちゃんと大切にせなあかん!」

一升瓶抱えた、腹巻きおいちゃんがぶいぶい騒いでいるわけですよ。
(ところで、当方は一回もこういった言動、ファッションをリアルでした事は無いんですがね。心の中では随分な河内のおっちゃんポテンシャル。)

アリエル・ホームズ扮する主人公。下手したらジュリアン・ムーアばりの細眉の彼女。

「メンヘラ」なんですよ。
破天荒(当方にはこの代名詞は疑問)な彼氏が大好きで。でも彼氏はそのエキセントリックさから仲間からも距離を置かれている。
都合が悪い事があれば「話を聞いて。聞いてくれないんなら死ぬ。」「じゃあ死ねよ。」そして中途半端な自殺未遂。何かがあったら「死ぬ」と騒ぐ二人だけのプレイ。
彼氏がどうしようもないクズだと知っている。でもそんな彼が好き。彼を好きな自分が好き。
どんな事があっても最後まで私だけはついてる、という「世界を敵に回しても私だけは味方よ」理論。(当方の謎。世界を敵に回すって、相当なレベルじゃないと…)
完全なM気質の恋愛依存症

「お手上げだああ!」一升瓶を叩き割る当方。

そして、彼氏役のケレイブ・ランドリー・ジョーンズ。

アンチヴァイラルのあいつか!」

f:id:watanabeseijin:20160106172949j:plain

クローネンバーグの息子の作品。
セレブの血液を自分に注射する。
セレブの病原体を、自分も共有したいと欲する人達へ提供する会社の社員を描いた。

淡々とした、眠たくなりそうな…。
確かに悪そうな血だった。
立派な変態映画。

f:id:watanabeseijin:20160106173012j:plain

あんな病的な繊細さは一切排除。
どうしようもないクズをしっかりと演じておられました。

「…っていうかさあ!あんた!」から始まるクレームは多々ありますがね。まあ、くどいから割愛して。

下手したら命掛けてくるメンヘラ彼女に対して、でっかく見せているだけで、ひたすら逃げてるだけの少年なんですよね。

彼女目線過ぎる故に、彼氏の凄い所が見えなくなっているのか…ていう訳でもなさそうですがね。

兎に角「ちいせぇ奴」なんですよ。

メンヘラ彼女が何故だか自分にとことんはまってくれているのを良い事に、甘んじているんですよ。

「向上心のない奴は馬鹿だ」

こころ(夏目漱石)のKに切って捨てて貰いたい。「向上心のない奴は馬鹿だ」と。(「こころ」はマイフェイバリット過ぎて何冊も所持する当方。)

大体、本当に大切にしたい彼女なら薬物なんてやらせないし、そもそも彼女も自分も未成年そこそこでホームレスにはなりませんよ。


まあ、文句ばっかり言ってもなんですから。

音楽の入り方。確かにPVとしてなら恰好良かった。(ちょっとうるさかったきらいもあった)

兎に角、主人公の女子。彼女の魅力に尽きるかなと。

(元ホームレスという。あんなに可愛いのにな…爪の汚い事)異質な過去。俳優さん達の中で、唯一のナチュラルな振舞い。そして虚無。
完璧な虚無感。

「あんな死んだ目をされるとな…」

勝手にやってくれという自殺未遂も、病院も、喧嘩も、ホームレス生活も、彼氏への依存も。薬物接種のリアルさも。…薬物…。

インスリンの注射器。ああいう層に転売されているのか…。確かにあれは針も一体やから、他のシリンジみたいに途中で外れる事が無いもんな。にしても不衛生!あのシリンジも絶対使い捨てじゃないし、打つ前に消毒もしていない。薬物の危険性もやけれど、あんなやり方じゃあ感染症とかになっちゃうよ。血管に得体の知れない刺激物を入れるだけでも鳥肌ものやのに…。」

彼女の薬物を己の体に注射する様。その手際の良さと、知識が無い故の不衛生さに震える当方。彼女がリアル界ではノーモアドラッグであって欲しいばかり。


どこか彼女をリンクさせた今作。今後は一般作品にも出演していくらしい彼女。

その前途が危ういもので無いように。おいちゃん当方は祈るばかりです。