映画部活動報告「クーデター」
「クーデター」観ました。
東南アジアの某国。
ある日突然起きたクーデター。国王が殺害され。
首謀者達の次なるターゲットは「外国人」。
しかも「捕虜は捕らない。話し合いもしない。皆殺しだ」という理不尽で一方的な宣言。
支援事業で家族を同伴し赴任してきた主人公。
到着したその日の夜、起きていたそれ。
翌朝起床。新聞を買いにホテルから出た主人公が見たものは…大挙して襲ってくるアジア人。
一瞬で街の景色が変わる。
兎に角、この国から家族で逃げ出す。
そんな地獄の一日を描く。
「とある東南アジアの国。って…明らかにこれ、微笑みの国やん。」
確かに、ここ何年か何だか危なっかしいあの国やけれども。
「でも、あんなに人懐っこい人達が、外国人を一掃しに来るかね?」
「バリバリの仏教徒である彼等が、寺院や僧侶っぽい人物に狼藉をはたらくか‼」
「いくら何でも味方が居なさすぎやろう…。」
「何で隣国は実名…。」
「そして、世界のポリスアメリカが、こんな事態は即時力で制圧するやろう。」
なーんて、つらつら考えるのは野暮なんですよ。
だって、突き詰めたら「アメリカ人って、東南アジアをどんな風に思っているんだ。失礼だろ。」ってなってしまいますからね。そして、それは本望では無いはずですから。
「もうちょっと、架空の国として仕上げるべきやったなあ~。」とは思いますけれど。
この映画は「ゾンビ映画」ジャンルなんですよ。そう観るべきなんですよ。
理屈も理解も出来ない蛮人が、大挙して襲いかかってくる。命の重みなんて無し。いくらでも湧いてくる敵。まさにゾンビ。
しかしまあ、終始息を付かせなかったですね。
あの、朝の道を走って襲ってくる大群。
(ゾンビを連呼しましたが。勿論ゾンビでは無く人間なんで。しかも足が早い早い。)
主人公の夫のなーんとなく頼りない感じ。うってかわってフランス人の妻の強さ。
娘が二人居るんですがね。次女はましなんですよ。もう、長女の余計な動き‼
あれは西の人間が言う、「いらんことしい」ですよ。「何があっても自分のせいだよ」と。
ハラハラでは無く、イライラさせられましたね。
「てめえが産まれた日の事なんざ、この有事を前にして語ってられるか!」
ただ。「静かに!」と言われて黙っていれたのはお利口さんでした。
絶対泣き叫ぶはずですからね。
微笑みの国に何度も行っている謎のアメリカ人。同じ飛行機に乗り合わせ、入国の際に出来た縁から、家族を度々救ってくれるピアース・ブロスナン。
彼の無敵さ。完全に美味しいところをかっさらい。
冒頭からのスタートダッシュ。そのまま走り抜けて。
ちょっとラストに「あらら…。」とは思いますが。
ただ座って観ていただけなのに、ぐったりと疲れて帰宅しました。