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ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「共犯」

「共犯」観ました。


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台湾映画。

ある日の朝。通学中に同じ学校の女子生徒の変死体を発見した、3人の男子高校生。

それまで、全く面識の無かった彼等。

「彼女は自殺なのか?…誰かに殺されたのか?」

彼女の死の深層に迫ろうとし、深まる友情。

しかし、事は思いも掛けない方向へと転がって行って。

お話自体は、サスペンスの呈を取っていますが。結構分かりやすく。

「て言うか、面倒臭いんだよ!孤独を気取ってるけれど、自分で自分を追い込んで酔っているだけやし!そんなセンチメンタルなナルシストに付き合ってられるか!」

と、傷付きやすい少年少女の心を失った当方は思いますが。

もうね。冒頭変死体で過ぎ去ったはずの少女の面倒な事。

「これは渇きを連想せざるを得ない…。」


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2014年ワタナベアカデミー賞ラズベリー賞作品…にも入り損ねた(忘れていた)「渇き」の悪夢が過る当方。

まあ、それは杞憂に終わりましたけれども。

下手したらぐだぐだの自意識の押し付け映画に成りかねなかったのですが。


「絵面が最強に綺麗なんよな…。」


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まず冒頭のオープニングで、当方の「こんなの!嫌いになんてなれないよ!」という一定水準を飛び越え。

全体的に、青や緑が強いトーン。夕暮れ。闇。そして水。

女子生徒から流れる血。そこに降る雨。あの血と水の混ざる下り。それは当方にとってとんだ官能シーン。

矢鱈と降る雨。通学路の草木から滴る水滴。明らかに危ない池。その濁った水とスローモーションの悲劇。びしょ濡れの少年。

もうね。水がエロくて。エロくて。

ドキドキしちゃう。(スガシカオ

あの爪をがちがちさせる少年の顛末も、「うるせえよ!ちょっとそこに座れ!」と言いたいおいちゃんな当方。

限り無く実写版野比のび太っぽい少年。


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あれは辛い…。でも、SNSに振り回されて押し潰されずに、本当に見えている景色に気付けたら。怖がらずに正直になれたら…。そしたら時間も相まって、彼は少しずつ癒されるはず。

そして黒いピアス少年。そりゃあ、硬派な貴方が一番格好いいよ。センスはどうかと思うけれどな!

「大体、他人から何も貰えないと思って、勝手に傷付いて、孤独に浸っているけれどな!少年少女達よ!お前さんの視野、自分勝手やし狭すぎるよ!回り見ろ!」

やっぱり、お話を振り返るともやもやとして、説教したがりのおいちゃんが飛び出してしまう。

(そしてね…。説教がてら言わせて貰うけれど。エンドロールの音楽はなんだったんだ。あのずっこけ振りはなかなか無かったよ!)

ただ、あまりにも美しすぎる絵面に押され。

「真夏の田舎風景とかを、冷えた部屋のテレビで見るのと同じ。実際には暑苦しくて、じっとりしていらいらするのに、テレビ越しなら美しく、懐かしい気すらする…。」

夏の今。正に今観るのがベストな映画でした。


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