映画部活動報告「東京無国籍少女」
「東京無国籍少女」観ました。
押井守監督作品を、当方は初めて劇場で観賞しました。…一応、これまでどんな作品を作っておられたのかは知っていますけれど。内容は全然詳しくないです。
なので「押井守監督作品てのはこういう流れだぜえ。」とかが全く分からず。
なので、正直に、作品の如くたらたらと感想を書かせて頂きたいと思います。
因みに、かなり内容に踏み込んでしまっています。ご了承下さい。
くさくさした日々。終わらないあれやこれや。夏バテにより虚弱化した当方の心身。
「こんな負の気持ちを切り替える映画…。映画…。血だらけのJk!」
崖っぷちまで追い詰められた女子高生が、破壊的な力で世界を粛清する。そんな絶望を観たくて。
美術系の女子高。主人公はかつて「天才」という鳴り物入りで入学。
そんな脱け殻の彼女を取り巻く世界。意地悪なクラスメイト。ネチネチと絡む担任教師。彼女を離そうとしない学校上層部。頻発する地震。飛行機の音。
一人、古びた講堂で何やら作る主人公。
一体、彼女はここで何をしているのか。
かなり長い間、当方はこういう表情をしていました。
「金子ノブアキの面白芸を観る作品…。」
「本田博太郎のエエ声を楽しむ作品…。」
失礼ながらね…。かなりのんびりと話は進むんですわ…。
ソフトフォーカスの女子高生。スローモーション。皆でひたすらデッサン授業。いじめ。何かでっかい物を作成。単調な繰り返し。
まあ、その中でも結構分かりやすく不穏な情景は差し込まれるんですよ。
「ポスターとか、旗を持って走るとか。何だ今の。」
「て言うか、天才女子高生の作品の力強さ。鉄工所やん。そして…飛ぶやつ…ですよね。それ、アートじゃねえよ!そもそも何を彼女は作ってきたんだ?何で天才と呼ばれていたんだ。…過去の作品を見せなさいよ~。」
「反射神経と防御。攻撃までが早いな。」
「全体的に流れる、アーミー感。」
そして、りりぃ扮する保健室の先生の自由診療ぶりに目を剥く当方。
「眠剤を保健室処方出来る先生。そしてそれが何であれ、寝たいと騒ぐ奴にケースで渡してはいかんよ!」
(そして、案の定それを噛んでいくらでも飲む主人公。本当に良く効く眠剤なら、苦くて噛めないよ!そして尿の色を見て何の薬か気付け!主人公!)
「保健室にマンニトール!そもそも保健室では点滴は出来ないやろう!しかもそれ、学校ではまずしないぞ!」
「体が戻れば、心も戻るわ」
あ~。やっと、何かこのだらだらから抜けるんやな。と思いきやの「何だその食べ物は!」というドライフード系。冷たいと美味しくないよ!それ!そして喉がつかえるわ。
「誰…?」という勝手にテンポを切り返すキャラクターが出現してからの、唐突な猛ダッシュ。
清野菜名の、キレッキレのアクションが!そう!今日はそれを観に来たんだよ!
おおお。やっと笑顔とガッツが出る当方。及び劇場の皆様の空気。
「ギリギリまで追い詰められた女子高生が、血だらけで世界を粛清する…。ある意味、今日観たいと思っていたモノが観れたという事か…。」
楽しめたし、面白いと言えば面白い…。
何とも言えない気持ちで、劇場を後にする当方…。