映画部活動報告「コングレス未来学会議」
「コングレス未来学会議」観ました。
やたらと観た者達の評価の高い作品。
女優のロビン・ライト(本人)。
全盛期を過ぎた彼女は、所属映画会社に呼び出される。
「これからはデジタル俳優の時代。ロビンの全ての演技をスキャンさせて欲しい。ロビン自体は今後演技する事は出来ないが、ロビンのエッセンスは半永久的に多岐に渡って活躍出来る。」
具体的な病名は分かりませんが。感覚を失う病気を持つ息子の、シングルマザーでもあるロビンは最終的には己のスキャンを承諾。
そして20年後…。
原作未読。あまり事前に情報を入れずに行ったのですが。
「これは、最後まできてやっと、どういう事がやりかったのか分かる感じやなあ~。」としみじみ。
始めの現実パートの辛さ。
落ち目な自分。得体のしれない病気が進んでいる息子。会社から持ちかけられる、失礼極まりない、断れない提案。
「さあ、全ての感情を表現して。」
無理。と顔を覆う主人公に、思いがけなく語られる、彼女のストーリー。
まず、そこでぐっと掴まれる当方の心。
一転して20年後。意外と無理なくアニメに転化。でも。
「何これ。悪夢か。」
アニメが当方のあまり好きではない(正直、当方は元からアニメを贔屓では無い)テイストなのもあり。でも…。
皆が自由で争いも無く暮らせる世界。
最早人類ですら無い者も居て。苦しい事は無く。誰も争わない。
そんな、壮大なトリップに飛べる薬。
子供の頃。鍵っ子だった当方と妹の、二人で繰り返し観た「オズの魔法使い」と「不思議の国のアリス」のヘビーローテーション。
今思えば、異質な作品ありながらも、当方達の大好きな作品。
延々と続く、極彩色のファンタジー。でもそれは…とんだ悪夢。
あの手の世界に放り出される主人公。でも、彼女達はいつも異質な世界には馴染めなくて。とにかく家に帰りたくて。
でも、帰りついたそこは、果たして自分の望む場所なのか。
主人公の選んだ結末…。なんともかんとも。
幸せ。幸せだと思いたいけれども。
映画が終わる事によって、誰の目にも届かない所に行けた彼女が、幸せであることを祈るばかりです。