ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「ワンダフルワールドエンド」

「ワンダフルワールドエンド」観ました。


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橋本愛。蒼波純主演。

売れないモデルの主人公。17歳。ブログだ配信だと個人活動するもパッとしない。
歳上の劇団員の彼氏と同棲し、燻る毎日。
そんな彼女の熱心なファンの13歳の中学生。

ある日の撮影会で出会った二人は。

この作品の存在を知った時から、何だか気になっていました。やっとの遭遇。

まあ…何て言うか…。思っていたんとは違いましたね。

もっとベタベタなガールズムービーか、ブラックに転ぶかと思っていたので。そんなに吹っ切ってはこなかったですね。

橋本愛の佇まいが、どうしてもゴスロリ好きな少女に見えない。私服も似合わない。て言うか、17歳に見えない。

だからこそ、売り出し方がよく分からない不安定ななんちゃってアイドルに見えるんやとしたら、なかなか巧妙な配役。

いつ「実は高校生って言うのは嘘で~す。」とか言うかと思っていましたからね。まあ、そうなると話の内容が代わりますけれども。

彼女の追っかけファンの蒼波純のあどけなさ。末恐ろしい…。今この瞬間しか見れない「少女」感。
この「THE 純粋」な目で静かに見られたら…口に出される以上に汚れた自分が嫌になる。
演技が出来る訳でもない。どちらかと言えば、たどたどしい彼女の語り口が、貴重な存在感。

ところで、劇団員の彼氏。
ええ奴やと思うんですけれど。

確かに青臭い演劇論とか語っていたり、ちょいちょい若いなあ~と思いましたけれども。
結局、未成年の彼女に合わせているし、家出少女を危なくなく置いてあげてるし。彼女達の我が儘に付き合っているし。

そりゃあ、不粋な所もあるけれど。20台男性なんてこんなもんなんじゃないのかね。

不器用な中学生の純粋な、自分への憧れ。何がしたいのか分からなくなって、もがいていた主人公。中学生が現れる事で、自分の立ち位置が見えて。中学生の居るまっさらな場所に戻っていく。
懐かしくも柔らかい世界。それは心地よい「おんなのこの世界」

「何て危なっかしくて、儚い世界なのか。」

当方の様な荒んだ大人は、決して長くは続かないと知っているその世界に震えるばかり。

でも…。その世界は近く終わる事を示唆しつつも、菜の花畑を駆け抜ける彼女達は、「おんなのこの世界」の中に消えていって。

…ポエム‼ポエムな当方‼震え…。


今は夢の世界に居たらいい。

何時かは覚めるやろうけれども。