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ワタナベ星人の独語時間

所詮は戯言です。

映画部活動報告「フォックスキャッチャー」

「フォックスキャッチャー」観ました。


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大富豪の御曹司が、レスリングの金メダリストを射殺した。アメリカで実際に起きた事件。

レスリングの金メダリストでありながら、日の目を見ない主人公と、同じく金メダリストで、人格者である兄。そして屈指の大富豪デュポンの御曹司。

主人公を見いだす御曹司。二人の無器用な歯車はぎくしゃくしながらも回り出す。二人の間に生まれる友情。…しかし、歪んだ歯車はすぐに軋み。
そこに投入された兄。

一人は歯車から弾きだされ、一人は泥沼に入り込み…。

「フォックスキャッチャー」というチーム名。秀逸ながら、とんだ皮肉ですね。

一体、狐は誰だったのか。誰が捕らわれたのか。

自分の大好きなレスリングは下品な競技だと切り捨てる母親。認めて欲しくて、余りにもその承認欲求が激しすぎる御曹司。レスリングの練習場に母親が来たシーンは、胸が苦しくなりました。
余りにも御曹司が一生懸命で哀れで。…そして、それを理解している選手達の視線と茶番に。

当方も、決して出来の良い方では無かったので…あの兄の存在の暴力性はなんとなく分かります。

あの人格者の兄。技術も優れていて、周りとも上手くやれて、尊敬され。家族を思いやり、愛されて。

でも、それって歪んだ視点からはとんだ暴力やったりするんですよ。

しかも、あくまでも相手は悪くないので、説明出来ないやるせなさがはち切れて、自分が大声出して暴れるしか無くなる様な…。

狐という獸は、えてしてずる賢くて、卑怯で追われる印象がありますが。しかし、狐という立場に視点を置いてみたら…。

でも、視点を置いても「何でそんな考え方を…」と思ったり。結局、分かる様な気はするけれど、全面的には同意出来なくて、最終的には悲しくなるんですね。

あくまで作中からの私的な印象ですが、あの兄を殺す役回りは、弟と御曹司。下手したらどちらでもおかしくなかった様に思いました。